理科ハウスで起こるさまざまなできごと。
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2023年5月31日(水) (NO.1117)
今日の生きもの5月編まとめ
ひとつの生きものをじっくり観察するコーナー。
5月1週目は、ガビチョウの卵。美しい青色の卵です。
2週目は、ミドリムシ。Nさん提供。
3週目は、スズメ。
理科ハウスの駐車場のクワの実をついばみにきています。親が子にえさをあたえているときもあって見飽きません!
4週目は、モリアオガエルの卵塊。
モリアオガエルは三浦半島では移入種です。だれかが水辺に放した結果増えてしまったものと思われます。
逗子の水辺でもじわじわと増えつつあり要注意です。
理科ハウス 山浦 安曇
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2023年5月29日(月) (NO.1116)
治療中
写真に写っているのは私の右手です。
金曜日に、なんの段差もない道を歩いていてこけました。
全体重を右手で支えたために薬指と小指の骨を骨折、切れた手のひらを7針縫いました。
不幸中の幸いで足はなんともありませんでした。
折れた骨は手術してもらい、これからはリハビリです。
すっかり治るまで3か月かかるそうで、しばらく不便ですが、
他はなんともないのですから、理科ハウスはお休みしないでやろうと思っています。
そんなわけで至らないことがあるかもしれませんがよろしくお願いいたします。
理科ハウス 森 裕美子
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2023年5月20日(土)・21日(日) (NO.1115)
博物倶楽部さん@理科ハウス
20日と21日の二日間にわたって、博物倶楽部さんの研修が理科ハウスで行われました。
博物倶楽部~travelling museum~は、首都圏近郊の市民でつくるサイエンスボランティアサークルです。
あちこちの博物館などに出向いて、実験や工作、観察などを行い、科学の楽しさを伝える活動をしています。
世の中に科学ボランティアグループは数多くあれど、博物倶楽部さんはちょっと違います。
提供するコンテンツがとにかくおしゃれ!
博物倶楽部のウェブサイトを見ていただいたらわかると思いますが、洗練された質の良さを感じます。
そんな博物倶楽部さんですから、理科ハウスに来たらとんでもない化学反応が起こるにちがいないと、前日からわくわくがとまりません!
博物倶楽部さんがリクエストしてくださったのは、なんと「三浦半島はどこから来たのか」の生解説でした。
ほとんどが首都圏にお住まいの方ばかりなので、楽しんでいただけないのではないかも、と心配していたのですが、
ぜっんぜん関係なかった!
ブラタモリを見るように、地学の謎解きを大いに楽しんでくださいました。
二日目のレクチャーは、「もしも光の速さで走ったら(これが相対論だ!)」の生解説です。
こちらはがっつり数学+物理の世界。
2時間たっぷり計算をしつくすというハードな内容。
答えがあってた!だけで終わらせるのではなく、計算結果からなにがわかるのかをみんなで考えました。
「とんでもなく大きな数の計算だったけど、『やおやでりんごを10個買いました・・・』みたいな計算よりもずっと楽しかった」
と言ってくださった方がいて、嬉しかったです。
どの展示の前でもすぐに小さな議論が起こって、「そんな考え方もあったか!」とこちらもたくさん学ばせていただきました。
博物倶楽部さんのウェブサイトに研修の様子が紹介されています。
博物倶楽部さん、2日間のご利用ありがとうございました。
ここで嬉しいお知らせです。
なんと博物倶楽部さんが夏休みに理科ハウスでワークショップを行います。
日程は後日お知らせしますが、小学生にも楽しんでいただけるように企画中です。
お楽しみに!
理科ハウス 山浦 安曇
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2023年5月16日(火) (NO.1114)
15歳の誕生日
今日は理科ハウスの15回目のお誕生日です。
毎年この日をちゃんと覚えていてくださる方から、今年も素敵なお花をいただきました。
すごく嬉しい!ありがとうございます!
3年間、新型コロナウイルスのせいでいつもより静かな日々を送っていましたが、徐々に以前のような賑わいを取り戻しつつあります。
サイエンスレクチャーも2ヶ月に1回くらいのペースでやって行きたいです。
次回は「池子の森できのこウォッチング」6月17日です。
きのこだから秋がいいのかと思ってたんですが、講師の先生に相談したら6月も見頃なのですよ、とのこと。
観察会できのこを取り上げるのは初めてなのでどうなふうになるのか楽しみです。
夏休みには今年も小学生が入館できる日を数日作る予定です。
日程は決まり次第お知らせいたします。
ガレージセールも予定しています。
やりたいことがまだまだある私たちです。
16回目のお誕生日目指してがんばります。
これからもよろしくお願いします。
理科ハウス 森 裕美子・山浦 安曇
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2023年5月14日(日) (NO.1113)
自然科学部大集合
今日は「貸しきり」だったわけじゃないのに、結果的にそんな一日でした。
どういうことかというと、最近よく来ていた中学2年生らがまず来館。
彼らはH中学の自然科学部の部員です。
そしてその後に、高校1年生がぞろぞろと来館。
彼らはH中学自然科学部の先輩たち。
総勢9人になりました。
理科ハウスに集まろうと、事前に連絡しあっていたようです。
雨だったせいか、他に来館される方はいませんでした。
なんとにぎやかなこと!
あっちこっちでおしゃべりあり、科学体験も一緒に楽しみました。
みんなで生解説動画の「ラミエルの世界」を見るというので集まって、4次元の世界を体験してもらいました。
終わったとき、中学生たちは「もうあたまがぱんぱんだーっ!」と言って大笑い!
本当に楽しい時間でした。
彼らの成長が何よりうれしくて・・・。
また会えるといいなあ。
理科ハウス 森 裕美子
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サイエンスレクチャー「海ごみ問題は解決できるの?」日高弥子さん
今日は海ごみAIの話。
話してくれたのはJAMSTEC(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)の日高弥子さんです。
日高さんは海のすぐそばで育ち、学生時代にはクラゲの研究をしていたんだって。
見せてもらった海岸の写真には見たことのないほどたくさんのごみがありました。
「これ、どこの海岸?」
神奈川県の海岸は「公益財団法人かながわ海岸美化財団」さんなどのおかげできれい。
都会が近くにあるとごみを拾うボランディアさんも多いからですね。
逆に、過疎地とか人の住んでいない島とかには海ごみがたくさんあります。
人の手が届かないのです。
計算された海プラごみの量に比べて、見つかっているごみはほんのちょっと。
なんと海ごみの99%はどこにあるかわかっていません。
しかもプラごみは今後は指数関数的に増えると予想されています。
そして既に作られているプラよりも捨てられているプラごみの方が多くなっている・・・。
多くの海ごみが行方不明になっているのはなぜでしょう。
ストローを紙にしようとか、レジ袋を使わないようにしようとか言われているからもっと調べられているのかと思ったら、まだこんな状況だったのかとびっくりです。
「科学は進歩していると思われがちですが、海ごみが今どこにあるのかもわかっていない。
我々はスタートラインにすら立っていないのです。
海ごみの流れを把握して、流出を監視する、まずは科学的な根拠を示すことが我々の仕事です」と日高さんは言います。
では、どこにどのくらいのごみがあるのか見つける方法は?
そこで考えられたのがAIを使うってこと。
写真を撮ってAIが自然ごみと人工ごみを見わけられるなら、遠隔のwebカメラや海岸に立った人が撮った写真などからも海ごみの量は把握できるようになるかもしれない。
セマンティックセグメンテーションとディープラーニングの手法を使って、AIにたくさんのデータを学習させ、いまでは70%近くも見分けられるようになりました。
海ごみ問題に取り組んでいる方にも、現場の様子をお話いただきました。
川や海岸で怪我をしている鳥などの動物の救護やごみの回収を行っている「神奈川野生動物救護連絡会」会員の髙橋真理さん。
釣り糸が首にからまった鳥がいたり、死んだウミガメのお腹のなかにプラスチックがいっぱいあったりするが、ごみが直接の原因で死んだかどうかはわからない。
しかし、排出されないために本来の食事ができなくなり弱ってしまうということがある。
プラスチックは有害物質を吸着してしまうので、プラスチックを食べてしまうのはやはり問題があります」とのこと。
ビーチクリーンロボットを制作されたYさん。
「自然ごみも人工ごみもいっしょに全部片付けてしまう重機を使った海岸清掃の仕方は問題があると思う。生物への影響もあるし。
そこで人工のごみだけ拾ってくれるロボットを考えた。
神奈川はボランディアの方がたくさんいてビーチがきれいだけど、離島に行くと清掃する人も少なくものすごい量のごみを目にすることがある。
そういう場所で活躍できるロボットがあればいいと思った」
確かに、海岸に漂着した海藻などについているハマトビムシは、本来の分解者であって、それまで片付けてしまうのはやりすぎと言えそうです。
水族館スタッフのWさんは、
「深海に沈んでいた空き缶に、クラゲのポリプについていたことがある。それを育てたら、ナデシコクラゲだった。
深海にもごみがたくさんあるという事実、そしてそこで新たな生態系が生まれているという事実がある」と人工物と自然物を分けることの難しさを語ってくれました。
人間が生み出したごみが生物の新たな分散の原因になっている。
これをどうとらえるか難しい問題です。
ごみを減らすにはまずは意識の改革が必要だと日高さんは言います。
自分が生態系の中の一員になっているかどうか。そこがポイント。
それなら自分たちの出すごみも生態系の中に入れていかないといけません。人間が作り出しているんだから。
でも、そうなってないから問題です。自分たちの出すごみもひっくるめて生態系の中に入れるという考えを持たないと。
海ごみ問題の真実をストレートに伝えようとする研究者と、この問題に関心のある方々とがよく共鳴し、大変充実したセッションになりました。
最後は買ってきたアサリのお腹から見つけたマイクロプラスチックを見てもらいました(現在、館内で展示中)。
日高弥子さん、そして髙橋真理さん、有意義なお話をありがとうございました!
現在、日本科学未来館では、「どうする?プラごみ展」開催中。
また、国立科学博物館では、7月から「生命のみなもと 海展」が開催されます。
関心のある方はぜひお出かけください。
理科ハウス 森 裕美子・山浦 安曇
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2023年4月30日(火) (NO.1111)
今日の生きもの4月編まとめ
ひとつの生きものをじっくり観察するコーナー。
4月1週目は、クリオネ(ハダカカメガイ)。Wさんが提供してくれました!
2週目と3週目は、ヒメマルカツオブシムシ(成虫)。
幼虫はウールの衣服によくついているのを見ますが、さて成虫はどんな姿をしているでしょう。
4週目は、コウガイビル。
ハンマーのような頭部を持つコウガイビル。でも口はお腹の方にあるんです。
クリオネは冷蔵庫で飼育しています。まだ元気に泳いでいます。見たい方はお声かけください。
理科ハウス 山浦 安曇
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2023年4月8日(土) (NO.1110)
顕微鏡と天体望遠鏡
「こんにちは!」と入ってきたのは、Sさん。
なんと10年ぶりの再会です。
理科ハウスの前はよく通るんだけど、
入るきっかけを失ってしまっていたとのこと。
うんうん、そういうことってありますよね。
久々の理科ハウスをご案内しながら、10年前のことで覚えていることを聞いてみました。
ビーズでDNAらせんストラップを作ったときのこと、サイエンスカフェに参加したときのこと。
でも一番記憶にあるのは、
昼間、顕微鏡でプランクトンを見て、暗くなってから天体望遠鏡で星を見たときのこと、とSさん。
「一日の中で、すっごく小さい世界と果てしなく広大な世界をみて、自分の悩んでいることなんてたいしたことじゃないって思えたんです」
「それが言いたくて、今日、思い切って入りました!」
顕微鏡と望遠鏡。
どちらも目では見えないものを見せてくれる道具。
これらの道具がSさんの世界を広げてくれたのだと知りとても嬉しくなりました。
そしてその気持ちを伝えにきてくれたSさんの優しさと勇気に感動!
理科ハウス 山浦 安曇
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2023年4月6日(木) (NO.1109)
記録更新
理科ハウス名物「実験マスター」。
決められた材料だけをつかって、課題の実験を行い、実験結果を競うコーナーです。
いくつもあるテーマの中でも、もっとも難易度が高いのが「マッチ棒ロケット」。
アルミホイルとワイヤーで作ったロケットランチャーにマッチを取り付け、外側から加熱してマッチをなるべく遠くまで飛ばします。
なんだそれだけのこと?と思うかもしれませんが、あなどることなかれ。
ランチャーの角度、アルミホイルの巻き方など、ちょっとの違いで飛んだり飛ばなかったり。
この難しさゆえ、理科ハウスでは一番の人気実験です。
これまでの最高記録は、Mさんの518㎝でした。
他を圧倒する飛距離で、3年以上不動の地位をキープし、記録は破られることはありませんでした。
というか、これが限界だろうと思っていました。
と こ ろ が、本日とうとうIさんが、640㎝の記録を更新しました!
驚いたのなんのって。
Iさんの改善と工夫の積み重ねに脱帽です。
限界を決めていては、なにも進まないことを教えてもらいました。
Iさんの記録更新を目の当たりし、新たな道が眼の前に開けたような気持ちになりました。
どれぐらいすごいことなのか、みなさんもやってみればわかると思います。
ぜひ道場破りにきてください。
理科ハウス 山浦 安曇
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2023年3月31日(金) (NO.1108)
今日の生きもの3月編まとめ
ひとつの生きものをじっくり観察するコーナー。
3月1週目は、ツリガネムシ。
2週目と3週目は、Oさんが提供してくれたシアノバクテリア。
4週目は、ツクシ(スギナ)の胞子
すべて顕微鏡で観察しました。
特に、Oさんが持ってきてくれたシアノバクテリア(スピルリナ)に感激!
地球に酸素をもたらした藻類とつながっていると思うと、ぞくぞくしますね。
理科ハウス 山浦 安曇
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2023年3月27日(月) (NO.1107)
長いトンネルを抜けて
春休みに入って来館者数が急増しています!
春から中学生になる人、高校を卒業する人、ふらっと寄ってくれた人、以前からよく来てくれている常連さん。
コロナ禍の間は予約制にしていたので、こんなにたくさんの人が同時にいるのは本当に久しぶり。
以前は混んでいても平気で解説していたのですが、ゆったりに慣れてしまっていた私たちはちょっとあたふたしてしまいました。
そしたら、「僕が案内しましょうか」と名乗り出てくれたNさん。
なんて頼もしい!
優しいお兄さんの解説に新中学生さんたちも楽しそう!
会話も弾んでいました。
Nさんは帰り際に「にぎわってて楽しかったー!」と言ってくれました。
本当に長い長いコロナ禍のトンネルを抜けた感じがしました。
みなさん、春からまた新しい環境が待っていることでしょう。
がんばってね
理科ハウス 森 裕美子
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2023年3月21日(火) (NO.1106)
第12回科学の甲子園全国大会で優勝!
春分の日の今日、久しぶりにKくんがやってきました。
手には黒のベルベットの箱。
おもむろに蓋をパカッと開けると、そこにはオリンピックの金メダル?と見間違うほどのどっしりした優勝メダル!
第12回科学の甲子園全国大会で優勝したメダルです。
科学の甲子園とは高等学校等の生徒がチームで理科・数学・情報における複数分野の競技を行う大会です。
神奈川県の代表として出場するには、いくつかの予選を勝ち抜かなければなりません。
Kくんの高校の科学部では毎年科学の甲子園にチャレンジしてきました。
大会に出場するたびに、どんな課題が出されたのか、どんな作戦でのぞんだのか、よく様子を報告してくれていました。
苦労もよく聞いていましたので、この大会がどんなに過酷かも知っています。
ですので、このたびの優勝報告は自分のことのように嬉しいです!
理科ハウスは、こういう人の成功をみんなで大騒ぎして喜んじゃうところ。
Kくん初対面のその場にいた来館者も、みーんなで拍手を送りました!
早速、決勝大会でどんな課題が出されたか、解説してくれました。
Kくんによれば、これまで理科ハウスで体験したさまざまな実験が大いに役立ったとのこと。
めちゃめちゃ嬉しい!
Kくんたちのチームは、科学の全米大会であるサイエンス・オリンピアドに派遣されます。
どんどん羽ばたいていって欲しいです。
理科ハウス 山浦安曇
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2023年3月21日(火) (NO.1105)
三浦半島のビーチロック
お近くにお住まいのSさんが持ってきてくださったのは、海岸で拾った化石。
大昔の海岸の小石や砂、貝やカニなどが石灰質によって固まってできたもので、「ビーチロック」といいます。
普通、ビーチロックは沖縄諸島なサンゴ礁のある砂浜などにできますが、三浦半島の一部の海岸でも見つかるとは!
化石の年代は6000年前ごろの縄文後期のものとされています。
ビーチロックの美しさはなんといってもその造形美にあります。
化石を含む砂や泥やれきが一体となって不思議なオブジェとなっています。
今日は、Sさんのコレクションをテーブルに並べて、来館者といっしょに鑑賞しました。
みなさん、海岸で化石が見つかるの?とちょっとびっくり。
Sさんによると、見つけるにはちょっとしたコツが必要なのだとか。
さすが、目の肥えている人は違うなあ。
理科ハウスにコレクションの一部をいただきました。
入り口に展示していますので、どうぞ見に来てください。
理科ハウス 山浦安曇
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2023年3月17日(金) (NO.1104)
横須賀高校 SSH(スーパーサイエンスハイスクール)活動
今日は、横須賀高校スーパーサイエンスハイスクール活動の発表会です。
理科ハウスでは、2021年から横須賀市自然人文博物館と共同で、SSH活動の一部をサポートしています。
テーマは、「コウモリの謎にせまる!ユビナガコウモリの生態調査」。
三浦半島では生息が少なくなっているユビナガコウモリが、何を捕食しているのかを糞を分析することで明らかにする研究です。
高校生は、ひたすら糞を顕微鏡で観察し、昆虫の断片を取り出し、種の同定に取り組んできました。
その努力は並大抵のものではありませんでした。
発表数は全校で137件もあって、それぞれの研究チームがポスターセッションを行います。
同校の生徒の他、有識者の先生方が研究の内容について評価を行います。
そして表彰式で、
なんと3つある内2つの賞をダブル受賞しました!
いや私が受賞したわけではなく、担当したMくんが受賞したのだけど、
めっちゃ嬉しい!
ということで、なんと神奈川県内の高校生が集まる大会で発表することになりました。
最後までしっかりサポートしたいと思います。
理科ハウス 山浦安曇
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2023年3月11日(土) (NO.1103)
久木中学校自然科学部 哺乳類モニタリング調査
今日は、久木中学校自然科学部と合同で行っている、哺乳類モニタリング調査@池子の森、2回目です。
すでに卒業した先輩部員も応援にかけつけてくれました。
自然科学部のメンバーに、前回(1月14日)回収した赤外線カメラのデータを解析してもらいました。
赤外線で撮影した画像は、当然モノクロですし、輪郭もはっきりしていないので見分けるのは容易ではありません。
果たしてどのぐらい見分けられているのか、日本自然保護協会の大野さんにチェックしてもらいます。
タヌキ
アライグマ
クリハラリス(タイワンリス)
そしてキジバトなどの鳥類・・・
初めての調査にもかかわらず、高精度の正解率です!
そしてタイワンリスの出現率がだんとつに高いことがわかりました。
今回は、赤外線カメラのセッティングも部員にやってもらいました。
道具の扱い方もマスターしてもらいたいと思っています。
そして早速、公園内の3カ所に設置。
どんな動物が写っているか、前回との違いは?
データを積み重ねていくことで何が見えてくるのか、これからの調査結果が楽しみです。
理科ハウス 山浦安曇
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2023年3月1日(水) (NO.1102)
今日の生きもの 2月編まとめ
身近なのに、あまりお目にかかれない生きものを週替わりで紹介するコーナー。
2月1週目は、根粒菌
大学入試共通テストで根粒菌が出題されていたので、即観察。理科ハウスの入り口の前に生えているクローバーの根粒菌です。
2週目は、ハリガネムシ
近所に住むTさんが持ってきてくれました。多分メス。カラスが道路でハリガネムシをお蕎麦のようにくわえていたんですって。
3週目は、笹の花
100年に一度しか咲かないと言われる竹の花。展示したのは2年前に自宅で咲いたアズマネササの花。川崎の公立高校で竹の花が咲いたと話題になっていましたね。
4週目は、スギの花粉
理科ハウスの屋上にスライドガラスを並べて飛んで来る花粉を採取。見るだけでかゆくなる!
「今日の生きもの」看板を見て入館してくる人も増えてきました。
いやいや看板の画像じゃなくて、生きものの画像載せてよ、という方もいらっしゃると思いますが、
やはり自分の目で見て欲しいなと。
ホンモノを体験できるのが科学館ですから。
理科ハウス 山浦安曇
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2023年2月25日(土) (NO.1101)
羽の研究
先日、池子の森の自然調査をしている際、鳥の羽が散乱しているところを見つけました。
調査に同行してくれたFくんが、羽を手に取って「アオバトだ!」。
羽の縁の一部が黄色く、アオバトに間違いありません。
きっと猛禽類にやられたのでしょう。
夢中になって拾っていると、一部が赤い羽も発見。
ということはオスか、ということになりました。
後日、Fくんが拾った羽を部位ごとに整理して持ってきてくれました。
すごくきれい!
アオバトの赤い部分が少なかったことから、もしかしたら若い雄かもしれないと気づいたそうです。
「並べる」というアナログな作業を通してしか、わからないことってありますね。
下の羽は同じ日に別の場所で拾ったコジュケイの羽。
やはり散乱していたので、こちらも猛禽類のしわざと思われます。
これは、池子の森の生態系が健全な証拠。
食物連鎖の頂点にたつオオタカなどの猛禽類が、カラスの横取りをかわしながら、
勇ましく狩りをする姿を思い浮かべるのでした。
Fくん、羽の整理をありがとう。
羽図鑑はしばらく理科ハウスで展示しています。
理科ハウス 山浦安曇
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2023年2月20日(月) (NO.1100)
ネットで検索
今日は大学生が海岸で見つけたものを持ってきてくれました。
ウニの殻、ヒトデ、貝、魚の頭骨、鰭など、前日に強い南風が吹いたせいもあって、なかなかの釣果です。
さて、楽しいのはここから。
形、大きさ、色などから種名を検索していきます。
まずは、図鑑を使って。
次に、ネット検索。
それでもヒットしない場合は、
画像を撮って、その道に詳しい友人に送って聞く!
さすが、水系の大学生です。
するとすぐに「●●じゃないの」と返事が返ってきます。
当たっているかはともかく、その人の持っている知識や体験をすぐに引き出せるのがすごいよね。
大学生の一大ネットワークを目の当たりにしました。
さらにわからないときは、マニアックな方がたくさん生息しているT●●●●●rにアップするんだって。
ネットの方も巻き込んで、あーだこーだと調べている時間がすっごく楽しかったです。
いろいろな人に聞いたんだんだけど、結局よくわからなかったものがこちら。
胸鰭と骨の一部(端から端まで約50㎝)しか残っていませんが、全身はかなり大きなものと思われます。
どなたかおわかりになる方がいましたらご連絡ください。
理科ハウス 山浦安曇
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2023年2月11日(土) (NO.1099)
微化石を探そう
この春に中学生になる小学6年生に来てもらえるイベントを行いました。
「微化石を探そう!」です。
皆さんは、逗子海岸で貝を拾ったりしたことがあると思いますが、
よーく見ると砂の中に小さな生き物の死骸のかけらを見つけることができます。
そう、有孔虫です!
白くて丸くてきれいなスジが入っていてとても素敵な形をしています。
プランクトンの仲間なのですが、死んでしまうと死骸が砂の中に混じっていきます。
同じようにして約40万年前の地層から有孔虫の化石を見つけることがてきます。
親子で参加してくださった方達が熱心に微化石探しをしてくれました。
見つけたらスマホで写真に撮りました!
理科ハウスは中学生以上を対象にしていますが、3月まで小学6年生はご利用いただけます。
ぜひご利用ください。
理科ハウス 森裕美子
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2023年1月30日(月) (NO.1098)
今日の生きもの 1月編まとめ
身近なのに、あまりお目にかかれない生きものを週替わりで紹介するコーナー。
1月1週目は、クマムシ
2週目は、三浦半島の地層の中の放散虫
3週目は、セミの卵
4週目は、カニムシ
でした。
どれもちっちゃくて、顕微鏡で見るサイズです。
中には「えっ!(カニムシは)ザリガニぐらい大きいのかと思った!」とビックリしている人も。
あまりに小さくてがっかりするかもしれませんが、
むしろサイズ感のギャップを楽しんでもらいたいと思っています。
もし、お出かけの際に生きものを見つけたら、ぜひ持ってきてください。
死体でもかまいません。みんなで観察できたら嬉しいです。
ちなみに、4週目のカニムシは、FくんとHくんが持ってきてくれました。
ありがとう!
理科ハウス 山浦安曇
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2023年1月19日(木) (NO.1097)
「靉日荘100年展」@菱川師宣記念館
2022年11月24日の日記(№1089)で紹介した「靉日荘100年」に行って来ました!
房総は今、水仙が見頃だし、イチゴ狩りも楽しめます。
けれども平日だったので観光の人もそれほど多くはなく、ゆっくりと見ることができました。
やっぱり美術館や博物館は空いているときに行くのがいいですよね。
展示では石原純、原阿佐緒、山内多門、金森南耕、鰭崎英朋が紹介されていました。
山内、金森、鰭崎は画家で保田にゆかりのある人達です。
石原や原の描いた絵も紹介されていました。
石原は科学の人ですが、こういうところで紹介されると全く別の面がみられて新鮮な感じがしました。
2月5日までやっているので是非行ってみてください。
おまけ情報です。
記念館からすぐのスーパーの横にある栄食堂で定食を食べましたが、めちゃおいしかったです!
理科ハウス 森裕美子
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2023年1月14日(土) (NO.1096)
中学生と哺乳類調査
今日は、久木中学校自然科学部といっしょに池子の森で哺乳類調査を行いました。
池子の森自然公園では、貴重な自然が保全されているかウオッチングするため、環境省のモニタリング1000里地調査に参加しています。
対象は、植物、ホタル、チョウ類、鳥類、カエル類、哺乳類。
そのうち、哺乳類のモニタリングを今回初めて久中とコラボで行うことになりました。
どんな哺乳類が生息しているかを調べるには、いくつかの方法がありますが、
一番効果的なのは、赤外線カメラで撮影する方法です。
そもそもほとんどの哺乳類が夜行性なので、日中出会うことはめったにありません。
春から秋にかけて1週間ほど、森の中に赤外線自動撮影カメラを設置し、どんな哺乳類が写っているかを解析します。
まずは、カメラを設置した場所に出かけます。
当然、カメラは動物がよく通るところに仕掛けなければなりませんが、それってどんなところなのでしょう。
日本自然保護協会のOさん、逗子市緑政課のKさんの案内で、森の奥深くに入りました。
カメラ回収後、早速データを再生します。
どんな生き物が写っているかドキドキです!
予想通り、多く写っていたのはタヌキとタイワンリス。
そして次に多かったのは?
この先の分析は、自然科学部が行います。
結果が楽しみ!
理科ハウス 山浦安曇
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2023年1月7日(土) (NO.1095)
今日の生き物
始まりました!新コーナー「今日の生き物」。
本日より週替わりで、あまり見たことがない生き物を生態展示で紹介していきます。
第一回は「クマムシ」。
あの地上最強生物と言われているクマムシです。
画像や動画で見たことのある人はいると思いますが、リアルに見たことのある方はあまりいないのではないでしょうか。
それもそのはず、顕微鏡サイズですからね。
実物はこんなにちいちゃいってことを実感してもらえたら嬉しいです。
今回のクマムシは理科ハウスの道路脇のコケから採取しました。
クマムシの卵や、休眠している樽状態からもぞもぞ目覚めていくところも観察できました。
生き物の生態展示はこれまでもやってきましたが、飼育や保存が難しく、
みなさんに見ていただくタイミングが合わないことがよくありました。
そこで、展示期間を土日月の3日間に限定し、そのかわり週替わりでいろいろな生物をみてもらえるようにしました。
この調子でいくと、約48種のリアル生物を観察することができるというわけです。
さて、来週はどんな生物に出会えるでしょうか。
お楽しみに!
理科ハウス 山浦安曇
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2023年1月5日(木) (NO.1094)
明けましておめでとうございます
明けましておめでとうございます。
感染症が流行って4年目になり、ようやく先が見えるようになってきました。
IT化が進み、私たちの生活はこれからはかなり変化していくにちがいありません。
科学館や博物館はどのように変わって行くでしょうか。
理科ハウスは今年15年目を迎えます。
どんな新しい変化が訪れるのか全くわかりませんが、すごく楽しみです。
ご一緒に楽しんでいただけたら幸いです。
今年もよろしくお願いいたします。
理科ハウス 森 裕美子
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