理科ハウスで起こるさまざまなできごと。
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2018年12月18日(火) (NO.878)
クリスマスのプレゼント
Tさんから手作りのクリスマス飾りをいただきました。
休館中にもかかわらず、理科ハウスのことを気にかけてくださって、本当にうれしいです。
早速、入口のドアに飾りました。
久しぶりにお会いしたTさん親子と、すぐに科学談義。
レンズの焦点の話、単位の話、無極性分子の話、「チコちゃんに叱られる」の話(LED編)・・・。
とりとめもなく、科学の話題が次から次へと飛び出します。
こういうおしゃべりが、普通に、そして気楽にできるのってやっぱりいいですね。
私たちも休館中で科学ネタに飢えていたので、とても楽しかったです。
Tさん、ありがとうございました。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年12月15日(土) (NO.877)
科学の本のガレージセール
今日は駐車場に理科ハウスの本を放出。
午前中は曇り空でしたが、午後は陽も出て暖かくなりました。
先日のガレージセールほどではありませんでしたが、
開始時間には10人以上のお客さんが来てくれました。
そして今回も中学生が本を本を並べるお手伝いにきてくれたので、とても助かりました。
放出した本は、まだ読んでいない本もあり、手元から離れていくのは寂しい気もします。
でも、他にも読みたい本は山のようにあり、死ぬまでには到底全部は読めそうにありません。
本棚に並べておいて誰も読まないよりは、誰かの目に触れて少しでも読んでもらえる方がいいと思いました。
来た人達は自分の興味のある本を探していきます。本との出会いの瞬間です。
小学生が、古本(しかも数学の名著!)を持っていったのには驚きました。
本代はいただかず、寄付箱として例の硬貨を選別できる入館料入れを置いておきました。
午後3時の終了時にこの中を見てびっくり!
すごいことが起こりました。
お札がたくさん入っていたのです。
しかも1万円札も!これは、どういうことなんでしょう。
理科ハウス再開を待ちわびる天の声なんでしょうか。
どなたか存じ上げないのですが、本当にありがとうございます!
春には再開する予定で動いています。
どうぞよろしくお願いいたします!!
理科ハウス 森裕美子
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2018年12月6日(木) (NO.876)
池子小で実験ショー 1学年
今日は、池子小学校1学年の親子親睦会で実験ショーを行いました。
1学年ですので、実験というよりもみんなで作って遊ぶ「傘袋ロケット飛ばし」をしました。
輪ゴムで止めたりするのがちょっと難しかったけど、なんとかロケットを作って、いざ発射!
はじめは、「この線から出ないように飛ばしてね」と言っていたのですが、
どんどん前のめりになって、体育館中を自由に走り回っていました~。
そうそう、これでいいのだ1年生!
そして、最後に飛ばした巨大ロケットは、動画を撮っていた校長先生の顔面に激突!(やわらかいので痛くないですよ)
今回も大活躍の校長先生でした。
おもりをつけたり、羽をつけたりすると、ぐーんと飛距離がのびるこのロケット。
実は、ある部分を工夫すると、もっと遠くに飛ばすことができるんです。
ぜひおうちのひとと遊んでみてくださいね。
来月は、藤沢の小学校で実験ショーをする予定です!
理科ハウス 山浦安曇
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2018年11月30日(金) (NO.875)
返り花
今日は、池子の森自然公園でモニタリング1000の調査日です。
2週間前の調査では、10種のチョウを確認することができました。
もう明日から12月。
比較的あたたかな日でしたが、確認できたのは6種でした。
成虫で越冬するキタテハが、元気に飛び回っていました。
この時期、落葉樹は葉を落とし、森はすっかり冬支度に入っています。
ところがよく見ると、早春のように初々しい若葉をつけている木があるではありませんか。
中には花まで咲かせている木もあります。
いったいどうなっちゃってるの?
このところの暖かさで、植物の開花のリズムが狂っているようです。
エノキにいたっては、春につけた実と、この暖かさで花を咲かせたあとにつけた実が、同時に枝になっています。
気温の変化に対する植物の敏感さには驚くばかり。
継続して同じ場所を調査していると、こんなちょっとした変化にも気づくようになります。
忙しく過ごしていたら、きっと見過ごしてしまっていたでしょう。
みなさんも毎日同じ場所を歩いていたら、時々立ち止まってみてください。
「返り花」を見つけることができるかもしれませんよ。
理科ハウス 山浦安曇
イヌザクラも花を咲かせていました!
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2018年11月27日(火) (NO.874)
池子小学校で実験ショー 5学年
今日は、池子小学校で実験ショーをしてきました。
5年生児童と先生、保護者の方の親睦会だったので、
全員が参加できる楽しい実験にしました。
テーマは「さかさまにしたらどうなる?」。
(内容はネタバレになるのでヒミツにしときましょう)
「やりたいひとは前に出てきて、さあどうぞ!」
ところがこれがうまくいかないんだな。
テレビやyoutubeで見るのと、実際にやるのとは大違いなのよ。
何回やってもうまくいかないね。そうだ!校長先生にやってもらおう!
打合せなしのむちゃぶりです。
さすがの校長先生も、緊張気味。
なんと、大成功!すごいすごい!大拍手!
こんなときにキメてくれるなんて、さすが校長先生!
実験って、1回や2回、失敗しても無理だとあきらめちゃだめですね。
やりたい人が続出して、子どもも大人も先生も、笑顔いっぱい!
最後まで大盛り上がりの親睦会になりました。
来月は、また別の学年におじゃまして実験ショーをします。池小のみなさん、お楽しみに!
理科ハウス 山浦安曇
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2018年11月21日(水) (NO.873)
10年を振り返って(その4)
理科ハウスを始める前、小学校の理科の授業にお手伝いに行ったことがありました。
理科室を管理している先生のご苦労話を聞いて何か手伝えないかと思いました。
それで2006年から「小中学校(逗子市)の理科室をサポートする会」を立ち上げました。
先生から要望があれば数人で出かけていき、理科室のお掃除を行いました。
2007年になると、文科省の「理科支援員配置事業」が始まりました。
どこの小学校にもサポートする人が入るようになりました。
しかし、この事業は国の財政難のために行われた仕分けにあって数年後に廃止されることになりました。(横浜市など一部の自治体では今でも続けて行われているようです)
理科ハウスを始めたとき、知りあいの先生が何人か挨拶に来てくださいました。
とてもうれしかったです。
近くに科学館ができたのだから、学校の先生もどんどん利用してくださるだろうと思っていました。
ところが現状はなかなかそううまくはいきませんでした。
先生方は忙しすぎました。
先生方が理科ハウスの存在を認めて利用してくださるようになるまで5年かかりました。
今では毎年のように授業や研修のための連携があります。
逗子市の教育に何らかのお役に立っていると思うと、10年間やってきて本当によかったなと思うのです。
(つづく)
理科ハウス 森裕美子
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2018年11月17日(土) (NO.872)
小学校でドキドキハラハラ実験ショー
今日は午後に久木小学校に行きました。
200人以上の人達が実験ショーを見るために集まってくれました。
内容はヒミツにしておきたいので、ここには書かないけど、とても盛り上がりました!
先生方にも参加、協力していただけてうれしかったし、
子どもたちも元気いっぱいでした。
お土産の偏光板でお家でも遊んでくれたかな?
ドライヤーで遊んでくれたかな?
これで実験の内容はわかる人にはわかると思いますが、ひやひや、ドキドキでしたね!
楽しい演出をいろいろ考えてくださったPTAのみなさん、お世話になりありがとうございました!
来週は、池子小学校で実験ショーをします!
理科ハウス 森裕美子
こんなに素敵な花束をいただきました!温かいお心遣い、とてもうれしかったです。
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2018年11月16日(金) (NO.871)
休館中も休みなく続けていることがあります。
池子の森自然公園の自然環境調査です。
環境省のモニタリング1000(里地・里山)に登録し、池子の森の多様な生物の生息・生育環境の質が良好に保たれているか、生物調査をしています。
理科ハウスの担当はチョウ類調査。
2週に一回、閉園日に入り、一定のルートを歩きながらチョウ類の種類と個体数をカウントしていきます。
(その他、哺乳類、コウモリ類、鳥類、カエル類、昆虫類、植物を担当している調査員がいます)
11月に入りすっかり気温が下がり、チョウもあまり飛んでいないだろうと思っていたのですが、
今日は10種も確認することができました!
この調査は2016年の開園当初から続けているのですが、
3年目を迎え、どの時期に、どの場所に、どんなチョウが発生しているのかがだんだんわかってきました。
チョウは種ごとに異なる食草をもつなど植物と密接な関係をもっており、
その地域の植生の状態を評価するのによい指標となります。
池子の森が生きものにとって棲みやすい場所になっているのか、そのことを知るために生きものファーストの目線で調査を続けていきたいと思っています。
みなさんも身近な草地でチョウを見つけてみてください。
冬のチョウ探し、楽しいですよ。
さらに今日は、地面に堀りたてのモグラ塚があるなあと思ったら、上空でゆうゆうと旋回しているノスリを発見!
生きもののつながりを感じることができる瞬間でした。
理科ハウス 山浦安曇
葉の上でひなたぼっこ中のウラギンシジミ♀
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2018年11月1日(木) (NO.870)
ただいま改装中!
今日から改装のための工事が始まりました。
小さなリニューアルなので、すぐに終わると思いますが、
大工さんや電気屋さんが忙しそうにお仕事をしてくれています。
その手際の良さについつい見とれてしまいます。
どこが変わったのか見つけられる人は相当なリピーターさんですよ。
私たちも館内で、せっせと片づけをしています。
新しい理科ハウスを楽しみにしていてください!
理科ハウス 森裕美子
水平ラインを決めるのは、レーザー光! 大工さんの仕事は見ていて飽きない。
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2018年10月25日(木) (NO.869)
出張実験ショー
今日は、近隣の小学校に行って、出張実験ショー&ワークショップをしてきました。
顔見知りの子もいて、「久しぶり~!」とごあいさつ。
テーマは「音のふしぎ」です。
実験ショーはただ見せるだけでなく、対話しながら参加者といっしょに進めていくスタイル。
こちらから問いを投げかけると、
「ハイ、ハイ、ハーイ!」
「やらせて、やらせて!」
一度にたくさんの声が返ってきます。
好奇心むき出しで、全力で思いをぶつけてくる子どもたち。
やっぱり子どもはこうでなくっちゃ!
子どもたちの発見で、予想していなかった結果も生まれました。
だからライブはやめられないね。
2時間以上、実験とワークショップを行ったのですが、最後までテンションは切れることはありませんでした。
来月も再来月も、学校(他校)に呼ばれています。
学年や人数によって、毎回テーマを変えて行います。
どんな展開になるか、今から楽しみです!
理科ハウス 山浦安曇
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2018年10月21日(日) (NO.868)
ガレージセール
前日の雨で心配しましたが、朝から暑いくらいのいいお天気となりました。
ガレージセールの開店は11時の予定だったのですが、
1時間も前から多くの方が買いたいものを見つけて、開店時間を待っていました。
駐車場が人であふれそうになってしまったので、予定より10分ほど早めて開店!
お会計に並ぶ列ができました。すごーい!
人気商品は、試験管やビーカー、フラスコ、顕微鏡や望遠鏡など。
午前中にはほとんどの商品がなくなってしまいました。
暑かったせいで私達は少々ばててしまいましたが、
午後からも少しずつ品物を出したのですが、それも出すとすぐに売れてしまいました。
理科ハウスの常連の小中学生たちがお手伝いを申し出てくれたので大助かりでした。
「ガレージセールやってますよ~」と呼び込みしたり、
商品の置き方や売り方を工夫してくれて、思った以上の商売上手に驚きました(笑)。
みんなありがとう!
買いに来てくださったみなさんもありがとう!
いつも理科ハウスに来てくださっていたご家族や、初めて理科ハウスに来てくださった皆さん、たくさんの方にお会いすることができました。
寄付箱にも1000円札が何枚も入っていてすごくうれしかったです!
みなさん、応援ありがとうございました。
リニューアルしてまた開館しますので待っていてくださいね!
理科ハウス 森裕美子
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2018年10月17日(水) (NO.867)
10年を振り返って(その3)
20年以上前のことです。
子どもを耳鼻科医に連れて、待合室で待っていたときのことです。
そこに置いてあった「かたつむり」という絵本を読みました。
かたつむりにはオスとメスの違いがなく、どの個体もこどもを産むことができると書いてありました。
かたつむりについてなーんにも知らなかった私はどひゃーと驚きました。
学校で習うたんか? 聞いたことないぞ。
覚えてないだけかもしれんけど。
20年以上前の話を続けます。
当時パソコン通信をやっていて、ニフティーの会議室で「理科の部屋」というグループに入っていました。
そこは小中高の理科教員、大学教授、科学者、科学館学芸員、気象庁の人、音楽家など様々なジャンルの方たちが活発に理科の話で盛り上がっていました。
知らないことの話が多かったので、私はもっぱら質問ばかりしていました。
ときどきオフ会というのが開かれました。
みんな私よりも知識の豊富な方ばかりなのでたくさんのことを教えてもらうことができました。
自分が何も知らないことをさらけ出して何でも聞ける雰囲気がありました。
「そんなことも知らんのか」という態度の人はひとりもいませんでした。
互いに考えや知識をぶつけあって学ぼうとしている人達がそこにはいました。
私はそれを見て学び方を学びました。
理科ハウスの話にもどります。
オフ会が楽しかった私はそんな学びの場を作りたいと思いました。
そのためには来館者に遠慮なく発言してもらいたい。
そのためにできることをいろいろ工夫しました。
理科ハウスのリピーターになった方は、そんな館内の空気を心地よいと感じてくださった方たちだったような気がします。
(つづく)
理科ハウス 森裕美子
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2018年10月7日(日) (NO.866)
彩雲
「今、彩雲がでてるよ!」
教えてくれたのは、理科ハウスの前のおそばやさん。
外に出てみると、太陽の近くに虹色の光学現象が出ていました。
(撮影:寿徳庵さん)
いつも見逃しているので、とっても嬉しい!
おそばやさんは、虹がでていたり、変わった雲がでていたりすると、すぐに知らせにきてくれます。
先日、駐車場の草とりをしていたときのこと。
通りがかった女性が「理科ハウス、やめちゃうんですか?池子のおまつりのとき、いつも見てたの。理科ハウスの実験ショーがなくちゃ、おもしろくないわよ~」と声をかけてくれました。
ドンドンドン!とサッシをたたく音がするときは、たいてい近所の小学生。
「ほんとにやめちゃうの?」「いつはじまるの?」と何回も聞いてきます。
お散歩の途中でふらりと寄ってくれるご近所のSさん。
ノーベル賞の話でしばし科学談義に花が咲きます。
そして先日は、高校生のEくんがダンゴムシガチャをもってきてくれました。
(ずっと前から欲しかったヤツ)
というわけで、理科ハウスは休館していますが、いつもとあまり変わりないなあ。
この10年の垢をおとすべく、ただいま絶賛大掃除中。
たいてい在館しておりますので、前を通りかかったらのぞいてみてください。
声をかけてくださるとうれしいです!
理科ハウス 山浦安曇
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2018年10月4日(木) (NO.865)
2018年ノーベル賞発表!
ノーベル医学・生理学賞、物理学賞、化学賞の発表がありました!
もし開館していたら、どんな展示を作っていたかなあ、とか考えながらニュースを読んでいました。
(毎年ノーベル賞が発表されると、理科ハウスでは「ノーベル賞を理解するためのコーナー」を設置していました)
本庶先生のお名前は知っていました。
テレビにも登場されることがあったし、免疫の本を読むと必ずと言っていいほどお名前を拝見します。
私は自己免疫疾患者なので免疫のしくみには興味があります。
とても複雑で「白血球って一種類とちゃうんかー」と叫びたくなります。
ニュースに出てきた「光ピンセット」や「指向性進化法」「ファージ提示法」などは聞いたこともありませんでした。
ノーベル賞のおかげで知らなかった世界が少しのぞけてうれしいです。
今年は2人も女性が受賞されて話題になりそうです。
これからはもっと女性の科学者が有名になってもらいたいものです。
理科ハウス 森裕美子
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2018年9月29日(土) (NO.864)
10年を振り返って(その2)
理科ハウスに来ている人達ってどんな人なんでしょう。
子ども?
何歳ぐらい?
近所の人?
科学オタクの人?
今年の夏の来館者(1187人)を年齢別に分けてみました。
大人 612人
大学生 18人
高校生 17人
中学生 181人
小学6年~4年 202人
小学3年~1年 117人
未就園児 40人
この中でも学年別で最も多かったのは、中学1年生で116人でした。
これは、私達にはとてもうれしい結果でした。
理科ハウスで実験ショーをするとき、中学生はいつも前列に座ってもらっています。
その後ろに小学生高学年、そして低学年です。
その理由は、私達が伝えたい相手が中学生だからです。
2014年の春に小柴昌俊科学教育賞優秀賞をいただいたとき、審査員のある先生が「中学生が一番大事です」と言っておられました。
今、子どもたちは受験のために知識をたくさん覚えることばかりしています。
大人や本から教えられた知識は本当のことだと信じているんでしょうか?納得しているんでしょうか。
疑ってみたりしないのかな。
理科ハウスの中ではたくさん実験したり議論して、真実を追い求めたいと願っているのです。
(つづく)
理科ハウス 森裕美子
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『石原純が残した記録 保田震災記』
休館中の理科ハウスからいくつかお知らせです。
・千葉県の房総半島にある鋸南町という所から本が届きました。
『石原純が残した記録 保田震災記』。
著者は前田宣明さん。
前田さんは鋸南町の歴史を調べていて保田(鋸南町)に石原純が住んでいたことを知りました。
理科ハウスの石原純の震災の記録を読んで興味を持ち、理科ハウスを訪ねてくださいました。
その後もいろいろ調べてくれて、この程できたのがこの本です。
鋸南町とつながりができてとてもうれしい出来事でした。
本を欲しい方がおられましたら理科ハウスまでメールをください。
・去年11月に放送されたNHKラジオ深夜便の「明日へのことば」が再放送されることになりました。
11月1日の夜中の1時頃です。森が出演します。
・逗子市に「ふるさと納税」を収めたときに返礼品として「ふるさとチョイス」というところから好きな商品を選べます。
理科ハウスオリジナル商品も登録したのでよろしくお願いします。
売り上げの利益は理科ハウス運営のために使われます。
理科ハウス 森裕美子
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2018年9月15日(土) (NO.862)
博物館評価と来館者数─10年を振り返って(その1)─
私達は10年間、ずっと来館者数を数えていました。
2008年5月16日から2018年9月9日までで、のべ38398人でした。
開館日数は1961日でしたので一日平均19.58人。
これは少ない? 多い?
開館時間4時間で20人。
理科ハウスは小さい科学館だから30分くらいあれば全部見れるよねと思う人がおられるかもしれませんが、そうじゃないんですね。
開館の午後1時に来て閉館時の5時までいる人も数人はいます。
多くの方はたいてい2時間以上はいます。滞在時間が長いのです。
長くいるのは見るものがいっぱいあるということと、居心地の良さをあらわしているのでしょう。
この人数は私達にとってはちょうどいいくらいの来館者数でした。
多くなりすぎないように宣伝になるようなことには注意を払い、
影響力の大きいテレビ出演はほとんどお断りしていました。
(ラジオ深夜便の影響力の大きさにはビビりました)
SNSでの広報も初めの頃は行っていましたが、途中で控えるようになりました。
一般的に博物館などでは来館者数の多さが評価されることがあります。
私は来館者数だけで科学館を評価することには賛成できません。
来館者を増やすことにばかり熱心になると、本質的なこと「誰に何を伝えるのか」がないがしろになってしまう恐れがありはしないかと思うのです。
理科ハウスの存在を多くの人に知ってほしいという気持ちと、地域の人達だけで使ってもらえればいいんだという気持ちの葛藤がいつもありました。
(つづく)
理科ハウス 森裕美子
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2018年9月13日(木) (NO.861)
大逆展を終えて
企画展「大逆展」の展示をかたづけています。
30以上のコーナーがありましたが、みなさんはすべて体験できましたか。
時間がかかるものばかりで、1回来ただけでは全部回りきれなかったかもしれません。
普段、私たちはものをわざわざ逆から見たり、逆から考えたりすることはしません。
大逆転では、逆にしたらどうなりますか?と問いかけて、みなさんにたくさん予想してもらいました。
上下を反対にしたり、表と裏を観察したり、前後を逆にしたり、裏返したり、背景を入れ替えたり。
同じものなのに、逆にすると違う現象が現れるのに驚いた人もいたでしょう。
また、ものを逆に動かすことで、見えていなかった力が実は働いていたことに気づいた人もいるでしょう。
逆さま体験で、普段目にしている自然現象の本質に触れることができたのではないでしょうか。
今回の企画展では、中学生以上を対象にしました。
それは、逆から考えたり、予想したりする行為そのものが、小学校理科の学習範囲を超えているからです。
小学生の時代には、目の前の自然現象そのものをじっくり観察してほしいです。
体験し終わった方はどなたも、「疲れた~!」とぐったり。
でも同時に「おもしろかった!」とイイ笑顔♡
「逆にして、まだ知らないことがたくさんあることに気づきました」という感想を残してくださった方もいました。
この逆さま体験が、新しい視野と発見につながったら嬉しいです。
理科ハウス 山浦安曇
「逆関数」問題もたくさんできました
大逆展けしごむはんこは、Kさんの作品です!
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2018年9月9日(日) (NO.860)
はく製づくりを見る会
今日は、NPO法人三浦半島生物多様性保全代表の天白牧夫さんによる、はく製づくりを見る会を行いました。
実は理科ハウスで展示しているノスリやトビなどのはく製は、すべて天白牧夫さんの作品です。
よく言われるのは、「どうやって入手したのですか」「中はどうなっているんですか」など。
「これホンモノ?」という子もいたりします。
今回は制作現場というめったに見れない機会とあって、予想外にたくさんの方が訪れました。
はく製にしたのは、コジュケイとガビチョウ。
皮を破かないようにメスで丁寧にはいでいく、内臓を取り出す、関節をはずす、脳を取り出す、骨についている肉を除去する・・・。
天白さんの手作業に、全員の視線が集中します。
胴体と同じ形に成形した発泡スチロールを詰め込み、おなかを縫い合わせてできあがり。
1体につき約3時間かかりました。
天白さんの説明や作業から、死体を資料として丁寧に扱う姿勢が伝わってきました。
熱心に見学していた方の中に、「私も作ってみたい!」とおっしゃる方がいてびっくり。
「生き物の大きさ、太さ、丸み、長さ、角度などをすっかり知っている手の動きが魔法使いのようでした!それを見ているのは、すごく楽しかったです」とNさん。
博物館に欠かせない資料制作の裏側を見る貴重な一日となりました。
天白さんには、理科ハウスの第一回の企画展「みんなウンチ展」のときから、とてもお世話になっています。
理科ハウスも、天白さんご自身の活動(三浦半島生物多様性保全)とともに歩んできたといってもいいでしょう。
なにより嬉しかったのは、今回天白さんが「理科ハウスの10年のお祝い」として見学会を計画してくださったこと。
天白さん、すてきなプレゼントをありがとう。
見学にきてくださったみなさま、熱い視線と応援をありがとうございました!
理科ハウス 山浦安曇
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最後の日を迎えて
理科ハウスは10日からしばらく休館いたします。
10年間にご来館いただいた方々、また支援していただいた方々、本当にありがとうございました。
8日の展示最終日には来館者数が80人でした。
びっくり!ですね。
うれしい反面、私達の対応は十分ではありませんでした。
混んでいた時にいらっしゃった方に本当に申し訳なかったと。
普段だと、ほとんどの方とゆっくりお話しできるのですが、それもできず。
レジで呼ばれ、あふれる靴を並べなおし、挨拶ばかりしていた一日でした。
最後なんだから、こういう日があってもいいのかな。
とにかく多くの方が理科ハウスが終わるのを惜しんでくださいました。
感慨深くて忙しい日となりました。
10年間で私達が最も大切にしていたのは「伝わる」ということでした。
「伝える」ではなくて「伝わる」。
ちゃんと伝わっているのかどうかをいつも気にしていました。
どうしたら伝わるのかを一番に考えていたような気がします。
みなさんにちゃんと伝わっていたなら本当にうれしいです。
理科のおしゃべりをしたくなったら、誰かに話しかけてみてください。
自分の家族でも友人でも誰でもいいのです。
「今日の月はきれいだよ」でもいいし、
「こんな虫、初めて見たー」でも。
またいつかお会いできる日まで、お元気で!
と言っても日記はつづくのです。
理科ハウス 森裕美子
理科ハウスがこの先どうなるのかは、実は「ひみつのてがみ」に書いてあったのだ。読んだ人はいたかな?
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2018年9月4日(火) (NO.858)
理科ハウス謎解き
今日は10年前に理科ハウスをスタートしたときに来ていたYちゃんが、お母さんと数年ぶりにきてくれました。
すてきなお姉さんになっていて、一瞬わからなかったよ。
うれしいなあ。
はじめて来館した人も、
再びおうちの人を連れて、お友達を連れて、というように何度も足を運んでくれます。
「もっと早く来ればよかった」とおっしゃってくれるのですが、
もう残り3日なのよ。
さて、そんなさなか、理科ハウスに新風を巻き起こしているのが、
学芸員実習生のYさんです。
なんとYさんの得意技は「謎解きゲーム」。
理科ハウスの展示をフル活用して、「理科ハウス謎解き」を作ってくれました。
理科ハウス館内をくまなく探さないと答えが見つかりません。
結局あちこちの展示を見ることになるので、今まで関心がなかった分野にも触れることになります。
全部クリアした人には、プレゼントも用意していますよ。
みなさんも残りの3日、謎解きで理科ハウスツアーをしてみませんか。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年9月3日(月) (NO.857)
あと4日
10年間の活動もいよいよ残り4日となりました。
連日、たくさんの方に来ていただいていて入場制限までしなければならない状況になるとは、
私達もびっくりしています(なんたって世界一小さいからしょうがないか)。
多くは「一度は来たかった」と初めて来る方ですが、
休館になるのを知ってびっくりして来るかつての常連さんもいます。
それぞれの方が理科ハウスへの思いを語ってくれます。
いちばん多い質問は、
「どうしてやめちゃうんですか?」
「いつ再開するんですか?」
そんなに愛されていたのか理科ハウス。
いろいろ事情があるのだよ。
理科ハウスの建物はなくなりません。
私達はこれからも理科ハウスに通ってある仕事をします。
サプライズでイベントを行うかもしれません。
ですからときどきホームページをチェックしてくださいね。見逃さないようにね。
よろしくお願いします。
差し入れをくれたRちゃん、
お手紙を書いてくれたF君、
お気遣いくださった多くの方々にあらためて感謝申し上げます。
本当にありがとうございます。
残りの4日間でどんな方々にお会いできるのか楽しみです!
理科ハウス 森裕美子
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2018年9月2日(日) (NO.856)
大学生によるしゅわしゅわワークショップ
閉館まであと数日となった理科ハウス。
ありがたいことに、連日来館者が増え続けています。
エントランスに靴があふれ、とうとう「ただいま入館できません」の張り紙を出してしまいました。
せっかくお越しくださった方には大変申し訳なく思っておりますが、
館内の安全確保のためご理解いただけますようお願いいたします。
さて、そんな中、先日より大活躍しているのが学芸員実習中のTさんです。
Tさんは、数学と物理が得意。
早速、計算が必要な問題、中高物理が絡んでくる展示の解説などを担当してもらっています。
今日は、Tさんの指導でクエン酸と炭酸水素ナトリウムを使って、入浴剤をつくるワークショップを行いました。
身の回りにあるものでできる化学実験ですが、
量る、混ぜ合わせる、温度を調べる、反応の音を聞く、など五感をフルに使って化学を楽しむことができました。
小学生の子を持つお母さんからは、
「理系に進んだきっかけは? どうやったら理科好きになれる?」などの質問ぜめ。
Tさんのおかげで、理科ハウスは一気に若返っております!
理科ハウス 山浦安曇
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2018年8月29日(水) (NO.855)
さかさま実験ショー
午後3時ごろに行っている「さかさま実験ショー」。
みなさんは、もう体験しましたか?
先日よりこの実験ショーのお手伝いをしてくれているのが、学芸員実習中のKさんです。
細やかな気配りができるKさんは、館内でどうしたらいいか迷っている人に遊び方の説明をしたり、
工作の作り方を教えてくれます。
「音のさかさま実験ショー」では、得意の楽器演奏を生かして、スマホでさかさまのメロディーを演奏してくれました。
一音も聞き漏らすまいと、みんな真剣そのもの。
毎回いろいろな曲が飛び出して、大いに盛り上がりました。
今日で実習は終了。なので、Kさんのスマホ演奏ももう聞けません。
ああ、残念。あとは山浦のヘタな演奏で勘弁してください。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年8月25日(土) (NO.854)
あと2日
夏休みが終わるまでの日にちです。
あと2日しかないというのに、自由研究をしにくる中学生がいました。
「大逆展」の中から、興味のある実験を選び、さらに条件をいろいろかえてデータをとっていました。
ようやくレポート完成!
日にちがないからと放棄するのではなく、ちゃん取り組むところがえらい!
そういえば、昨年も新学期前日に自由研究をやっていった子がいたなあ・・・と思っていたら、同じ子でした!(笑)
先日は、学芸員実習のMさんの「脳のふしぎ」解説を聞いて、自由研究のテーマにした中学生、
コウモリウォッチングでコウモリの生態に興味を持ち、コウモリのことを調べることに決めた小学生、もいました。
というわけで、まだ一日あります。
理科ハウスにくれば、なにかしら研究テーマが見つかりますよ。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年8月24日(金) (NO.853)
あと10日
今日は休館日でしたが、逗子市立小坪小学校に行ってきました。
サマースクールの一環として「音の実験」を40人くらいの子どもたちといっしょに楽しみました。
「理科ハウスに来たことのある人は?」と聞いてみましたが、手があがったのは3人くらいでした。
同じ逗子市内でも小坪から理科ハウスのある池子まで来るのは割と不便ですね。
知られていないということもあるのかもしれません。
地域に根ざす科学館を目指してきたけれど、全然十分とは言えませんでした。
残すところ10日あまりとなった理科ハウスは、実は毎日大入り満員です。
毎日新聞(7月26日掲載)や神奈川新聞(8月20日掲載)の報道をご覧になった方々で初めて来る人が多いです。
市外から訪れる人が多いです。
世界一小さい科学館なので、狭い館内はすぐにいっぱいになってしまいます。
今後、安全のために入場制限しなければならないこともあるかもしれませんがご了承ください。
よろしくお願いいたします。
理科ハウス 森裕美子
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鎌倉学園科学部「サイエンスフェスティバル」@理科ハウス
鎌倉学園科学部のみなさんによる科学ワークショップも今年で9回目になります。
毎年、この日を楽しみにしている人もいて、すっかり理科ハウスの夏のイベントとして定着しました。
今年のメニューは、
おどる浮沈子で魚つり
超簡単モーター
キュリーエンジン
世界一簡単な構造の電車
スティックボム
教えてくれるのは、中学生と高校生です。
「科学の祭典」などで場数を踏んでいるだけに、指導がとっても上手!
一つ一つ丁寧に作り方や、しくみを説明してくれます。
高校生と中学生、中学生と小学生。
活動の場が異なるので、普段は出会う場がないんですよね。
学生同士、学校を超えて交流することができました。
科学部のみなさんに負けじと、理科ハウススタッフも正逆風車、ビー玉ぶんぶんゴマのブースを開設!
つくって、遊んで、考えて。
楽しいものづくりの一日になりました。
理科ハウス 山浦安曇
おどる浮沈子で魚つり
世界一簡単な構造の電車
キュリーエンジンの実験
スティックボム
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コウモリウォッチング@池子の森
準備に準備を重ねてきた企画イベント「コウモリウォッチング」の日がやってまいりました。
前日と当日、理科ハウスは「コウモリ展」に大変身。
コウモリの会からパネルや貴重な写真を、国立科学博物館からコウモリのはく製をお借りして、室内はコウモリ一色になりました。
コウモリといえば、逆さまにぶらさがっている姿を思い描く人が多いでしょう。
でも夜に活動する動物ですから、実際に見たことのある人はあまりいないのでは。
生態ともなると、わからないことだらけです。
長年コウモリの研究に携わっている三笠暁子さん(コウモリの会・逗子市久木在住)に、
コウモリの不思議な生態についてお話しいただきました。
コウモリはどんなところに棲んでいるのか、
どんなものを食べているのか、
食べ物をどんなふうに捕まえているのか、
日本のコウモリと世界のコウモリ、
コウモリの出す超音波はどんな音か。
そして、コウモリの研究はどこまでわかっているのか、
コウモリのことをまあまあ知っていたつもりですが、
あらためてお話を聞くと、へええ!ほおお!ということばかり。
まだ謎に包まれているところもあると知り、本当にびっくりです。
1950年~1960年代に行われた調査では、三浦半島でコウモリの生息が確認された洞窟は16か所あったと記録があります(Shibata&Terajima,前田ほか)。
このころは、コウモリは防空壕や石切場跡、海蝕洞などでふつうにみられたのです。
その後2005年~2007年に、三笠さん、山浦、Dさんは三浦半島の洞窟40か所に入り、コウモリの生息調査を行いました。
しかしながら、コウモリがいた洞窟は1か所のみでした。
このことは、この50年の間に三浦半島の自然環境が激変したことを示唆しています。
コウモリの生態がわかったところで、いよいよ観察に出発です。
場所は、池子の森自然公園。
緑地エリアに入るなり、すぐにコウモリが頭上に現れました。
バットディテクター(コウモリの発する超音波を人間が聞こえる音に変換する機械)を向けると、
アブラコウモリ特有の音が入ってきました。昆虫をとらえるときの音も!
バットディテクターがなければまったく音はしませんから、こんなににぎやかに交信しているなんてにわかに信じられません。
暗くなるにつれて、今度は直線的に飛ぶユビナガコウモリの音も入ってきました。
みんなで興奮してコウモリを追いかけていると、
参加者のひとりが「違う周波数からも音がしているよ」と駆け寄ってきました。
「ええーーっ!?こ、これは別の種かも!」と三笠さん。
予想外の発見に、一同大興奮です。
まさか、アブラコウモリ以外のコウモリに出会えるとは!
三笠さんは言います。
「コウモリがいるということは、昆虫の種類が多いということ。
自然が豊かでなければ、コウモリは生息できないのです。
コウモリが棲む洞窟だけを保全するのではなく、周りの環境もセットで守っていく必要があります。
コウモリを保全していくためには、何が必要なのかみんなで考えていきましょう」。
コウモリウォッチングは、大盛り上がりのうちに無事終えることができました。
コウモリの会のみなさま、特に展示品と貴重な画像を貸してくださった大沢夕志さん・啓子さん、バットディテクターやはく製を貸してくださった国立科学博物館の岩崎さん、池子の森自然公園の閉園後の利用を許可してくださった逗子市緑政課、講師を務めてくださったコウモリの会の三笠暁子さん、
そして、参加者のみなさんにあらためてお礼申し上げます。ありがとうございました。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年8月18日(土) (NO.850)
逆さまの生きものシリーズ サカサナマズ
「一度来てみたかった」という方で、連日大入り満員でにぎわっています。
みなさんに理科ハウスを楽しんでいただくために、フル回転でご案内していますが、
「大逆展」は10人ずつご案内しているので、人数が集まるまでお待ちいただくことがあります(年齢制限もあります)。
ご不便をおかけしますが、どうかご理解の上、ご安全にご利用くださいますようお願い申し上げます。
さて、逆さまの生きものシリーズの2番目は、サカサナマズです。
飼育し始めたときは、ふつうに泳いでいたので、「あれ?おかしいなあ」と思っていました。
ところがしばらく観察していると、くるっと一回転して泳ぐではないですか!
しかも、裏返った時に見えるおなかが黒いのです(ふつう魚類はおなかが白っぽい)。
流木を入れてあげると、木の下に逆さまになって休んでいます。
このサカサナマズは、北里大学 海洋生命科学部の渡部舞さんの指導により飼育しています。
昨日は渡部さんご本人が、来館者に解説をしてくれました。
かわいいイラストの解説版も渡部さんの手作り。
さすが、海洋生命を学んでいるだけあって、解説がとっても上手です。
おなかを出しまくって、逆さまに寝るヘンテコな魚、サカサナマズを見にきてください。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年8月18日(土) (NO.849)
脳のふしぎ
夏休み期間中、理科ハウスでは大学生の学芸員実習を実施しています。
N大学のMさんは、生命化学が専攻。
アルツハイマー病のリスクを高める原因をマウスの脳を使って実験・研究しています。
Mさんは、脳の機能についてみなさんに紹介したいとのことで、
「脳のパズル」を作ってくれました。
パズル自体は難しくないけれど、はめているうちにあることに気づくでしょう。
そのあることとは?
Mさんがわかりやすく解説してくれますよ。
脳の機能は複雑すぎてわかりにくいけれど、
認知症、アルツハイマーなど脳で起こる障害は、案外身近な病気。
ぜひ、Mさんの話を聞きにきてください。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年8月15日(水) (NO.848)
わたしの逆体験
「大逆展」会場には、25の実験装置がずらりと並んでいます。
表に出していない装置もあるので、一度ですべては体験できません。
ぜひ何度でも足を運んでください。
2回目からは、体験料無料です。
さて、大逆展のすみっこにこのようなコーナーを設けました。
「わたしの逆体験」。
逆らってよかったこと、逆らわなければよかったと思うこと、逆効果だったあの一言、あの行動・・・
そんな人生の逆体験を書いていただいています!
「すごー!」と感心してしまうもの、思わず笑っちゃうもの。
辛さががにじみ出ているもの、などなど。
逆らう場面ってひとりひとり違うんですね。
大人の「こうしときゃよかった」的なものから、小学3年生や中学生の「逆体験」も!
人生いろいろあっていいなあ、と思えるコーナーになりつつあります。
みなさんの逆体験も聞かせください!
理科ハウス 山浦安曇
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2018年8月7日(火) (NO.846)
逆さまの生きものシリーズ サカサクラゲ
科学教育研究協議会全国大会から帰ってまいりました!
数日の留守の間、ずっと心配していたのが理科ハウスで飼育している生きものたち。
「大逆展」にちなんで、サカサクラゲを飼っているのです。
ふつうクラゲというと、ぷかぷか浮いている姿を想像しますが、
こちらは名前の通り、傘を下に、口腕を上にして、水底に沈んだ状態でで静かに生活しています。
それでも、時々ひっくりかえったり(!?)、ふんわり浮き上がったりするので、見ていて飽きません。
実はこちらのクラゲは、北里大学 海洋生命科学部の三宅祐志先生からご提供いただいたもの。
三宅先生はクラゲの研究者です。
体内に褐虫藻を共生させていて、褐虫藻が光合成によって作り出した栄養分を得て成長するとのこと。
それでも一応肉食なので、アルテミアを育ててスポイトで与えています。
まるであかちゃんに「あーん」とご飯をあげるようにね!
青いクラゲは、見ているだけでも涼しさを感じさせてくれます。
みなさま、どうぞ見にいらしてください。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年7月29日(日) (NO.845)
夏休みの宿題サポート
夏休みになると、「自由研究どうする~?」「調べもの学習やんなきゃ!」と言って来館する人でにぎわいます。
例年ですと、8月末になって駆け込み寺状態で来る人が多いのですが、
今年は、出だしが早い!
まだ7月なのに、何人もの中学生が相談に訪れています。
生物の進化について調べたいんだけど
身近なもので実験やりたい!
生き物観察、どんな生き物にしようかな?などなど
雲を続けて観察したい、などなど
理科ハウスには、図鑑や科学系書籍、地域の自然情報誌などそろっていますから、その場で資料づくりができますよ。もちろん貸し出しもしています。
しかも、学芸員実習中の大学生が常におりますので、丁寧に相談にのってくれます。
7月19日に「何を研究しようかな~」と言っていた中学生、
今日には、りっぱなレポートをしあげてもってきました。
素晴らしいです!
理科ハウスにある展示の中にも、自由研究のテーマになるものがいっぱいありますよ。
「やってみたい!」と思うものが見つかるといいですね。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年7月26日(木) (NO.844)
みんなで議論
「大逆展」がスタートして、5日目。
すでに中学理科部、教員の方々が貸し切りで利用くださり、連日にぎわっています。
「大逆展」では、10人ずつご案内していますので、
状況によっては人数が集まるまでお待ちいただくこともあります。
また、「大逆展」は中学理科の内容を盛り込んで企画しましたので、小学4年以下のお子さんには向いていません。
その分、対象年齢の方々には、ていねいにご案内しています!
企画の意図をご理解いただき、みなさんごいっしょに楽しく過ごしていただければと思います。
小4以下のお子さんには、別メニューで過ごせるように科学工作を用意しています。
左側の「正逆風車」は大人気! 考案は、ジャンクホビー工房の有馬正人さんです。
小3以下はおうちの方といっしょにどうぞ。
さてさて、今日は、昨年、理科ハウスで学芸員実習を行ったYさんが大学のお友達と遊びにきてくれました。
全員大学生ですから、それぞれ専門の研究を行っています。恐竜、化石、昆虫、岩石・・・.。
これだけのスペシャリストが集まれば、盛り上がらないわけがありません!
どの展示を見ても、必ずだれかが興味を示し、必ずだれかが解説できちゃう。
いや~素晴らしいですね!
たくさんの人が見れば見るほど、展示はどんどん進化していきます。
8月末にはどうなっているんでしょう。今から楽しみです!
理科ハウス 山浦安曇
大学生のガチの議論に高校生がびっくりするの図
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2018年7月21日(土) (NO.843)
お祭りで実験ショー!
夏になったらお祭り!ですね。
今年も池子神明社祭りとキリガヤ祭りに実験ショーで参加しました。
実験のテーマは「缶つぶし」。
みなさんはペットボトルやアルミ缶をゴミで出すときつぶしていますか?
めんどくさいですが、つぶしたほうがよいとのことです。
ペットボトルは小さなお子さんでもつぶせますね。
お手伝いしてもらうといいですよ。
アルミ缶つぶしはいろんなやり方でつぶしてみました。
スチール缶をつぶすのはなかなかむずかしいですね。
ショーでは初の一斗缶つぶしをやってみました。
缶の中に水を入れ沸騰したら蓋をして水をかけていきます。
子どもたちに手伝ってもらって水鉄砲で攻撃してもらいました。
ふだんなかなかできない実験なのでドッキドキ。
うまく行くかな?と心配でしたが、かなりつぶれました!
つぶれた一斗缶は理科ハウス内に置いてあるので見ることができますよ。
今日来た子どもたちがつぶれた缶を見て、「これ何?」と不思議そうに見ていました。
なんでも展示にしちゃうところが理科ハウスらしい!?
理科ハウス 森裕美子
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2018年7月19日(木) (NO.842)
逆さまにすると見えてくる!
スタートしました夏の企画展「大逆展」!
「さかさま」にまつわる展示の数々、ぜひ体験しに来てください。
ときには世の中を逆さまに見てみるのも大事かも。
さかさまだっていいよね。
さかさまにしてみたらどうなるの?
もともとさかさまだった!なんてことも。
内容は完全に中学生以上向け。
小学低学年(3年以下)では、つまらない展示になっているのでご注意ください(笑)
夏休みの自由研究に困ったら、相談しに来てくださいね。
理科ハウスの中は涼しく過ごしやすくなっていますよ。
熱中症にならないように、来館の際には、かならず「飲み物」を持参してください(必須)。
理科ハウス 森裕美子
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2018年6月24日(日) (NO.841)
多田将さんのすごい講義「重力波ってどんな波?」
「多田将さんから重力波の話を聞きたい!」という中高生の願いが実現する日がやってきました。
実は、多田将さんの講義を受けるのはこれで3回目。
今回も参加者の半数以上が中高生という人気ぶりです。
みんな多田さんが来るのをずーっと前から楽しみにしていたのです。
始めは「波」の話から。
そうそう、ここがわからないと始まりまらないのよね。
水の波は高さの変化。
音の波は空気の粗密。
光の波は電場と磁場・・・ここらへんからちと難しくなります。
そこで、ツイッターで拡散する猫の画像をたとえ話にして「猫場」に置き換えて説明してくれました。
物理講義なんだけど、学校の授業とはちょっと違う切り口でせめてくれるのが多田流。
そして、肝心なところでは、数式や数字できちんと解説してくれる。
要所要所でホイヘンスやマイケルソン、モーリーなど科学史ぶち込んでくるから楽しい!
いよいよ「重力」の話に進むと、アインシュタインの一般相対性理論の登場です。
空間がゆがんでるって話になったときに登場したのが、トランポリン!
多田さんがわざわざ持参してくれました。
何にも乗せないときはまっすぐに進むボールも、真ん中に人が立つときゅーっと曲がっちゃう。
空間のゆがみを目で見ることができました。
重力波は空間のゆがみが伝わってくることがわかったところで、
いよいよ昨年ノーベル賞を取った2つのLIGO(ライゴ)の話へ。
重力波を検出できる装置があちこちにあることは、どこから波が来たのかを知るためにはとっても大事なことなんですね。
日本のKAGRA(カグラ)は出遅れちゃったけど、来年には本格的に動き始めます。
さらに詳しく調べられるから楽しみですね。
わからなくなったら、その場で「どういうことですか?」と質問しながら進めていくのが理科ハウスのやり方。
講義の最中に何度も手が挙がり、「理解したい!」という雰囲気が高まっていきます。
ティータイムのお供は、地球に届いた重力波クッキー(ベイビーズブレスさんが一つ一つ手で波模様をつけてくれました)。
お茶タイムも、多田将さんを囲んで相対性理論や重力波の話で盛り上がります。
後半も質問の勢いはとまりません。ブラックホール、中性子星・・・。
そんな向学心いっぱいの参加者ひとりひとりに、多田さんは丁寧に答えてくれました。
だからみんな「多田さんの話を聞きたい」ってことになるんですね!
終わった直後に高校生が放った一言「お、おもしろかった!」。
多田さん、今回もすごい講義をありがとうございました。
理科ハウス 森裕美子 山浦安曇
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2018年6月17日(日) (NO.840)
理科ハウスで博物館レポート
今日の来館者のうち、なんと3人が同じK大の学生さんでした。
大学談義でとても話が盛り上がり楽しみました。
実は、教職課程を受講しているK大の学生さんは「博物館に行ってレポートを書くこと」を課せられているのですが、
その博物館として挙げられているのが小田原市にある神奈川県立生命の星・地球博物館か理科ハウスなのです。
つい先日、3人で来た学生さんもとても楽しんで帰っていったのですが・・・。
なんと、そのうちのひとりが次の日も来てくれたのです。
目的はティッシュペーパー(15個以内でできるだけ少なく)で作る橋作りにチャレンジするためです。
今、理科ハウス内で最も注目を浴びている展示なんです。
前日には時間が足りなかったため記録があまり伸びませんでした。
悔しい思いをぶつけに再チャレンジ!
1時間以上粘って、なんと記録を7個まで伸ばしました。
途中であきらめそうになっていたのに、よくぞあきらめずにやり遂げました。
帰るときのさわやかな表情が忘れられません。
彼はきっといい先生になるだろうなあと思いました。
理科ハウス 森裕美子
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2018年6月16日(土) (NO.839)
実験ざんまい
理科ハウスでは毎週土日の3時ごろから実験ショーをやっています。
今月は、「サイエンスで利き水大会」で大いにもりあがりました。
ショーというほど大げさなものではないけれど、高学年が数人集まったときには科学実験を行うこともあります。
先月から行っているのが「ものを燃やす実験」。
ものを燃やした後、どうなるかを予想しながら実験するのですが、
予想外の展開になってくるとみんなの思考が活発に動き出します。
「なんでこうなるの?」「仮に●●が原因だとしたら?」
考えを出し合い、仮説→実験→考察 を繰り返します。
燃焼という身近な現象にせまる良い機会となりました。
先週行ったのは「灰は本当にアルカリ性を示すのか」という実験。
実際に植物を採取して、燃やし、灰を水溶液にしてから試験紙で調べました。
単子葉植物と双子葉植物で違いがあるのか、裸子植物と被子植物ではどうなのか、次から次へと調べたいことが出てきます。
この続きを自由研究したい!と中学生。
週末の理科ハウスはとてもにぎやかです(実験で)。
まだ理科ハウスにいらしたことがない方も、一度のぞいてみては。
ただし、安全を第一に考慮し、実験は高学年以上に限ります。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年6月14日(木) (NO.838)
さわってあてよう!どこの砂?
視覚の不自由な方が来館されました。
ご案内したのが、こちらのコーナー。
「指の先で触ってみてください。逗子海岸の砂はどれだと思いますか?」
その方は、指先に神経を集中させて、触ったことがあるかはじめての触り心地かどうか、探っていらっしゃいました。
「ザラザラするものとふわふわするものがあるわね」とおっしゃって、
ひとつひとつの粒子の違いをを言葉で表現してくださいました。
この砂あてクイズ、見ただけではなかなかあたりません。
指先のセンサーで、粒子の細かさを感じてもらい、砂がどうやってできるのかを考えてもらうのがねらい。
実は、この中のひとつは「月の砂」です!
もちろん本物ではありません(本物だったら大変!笑)。
将来の月探査に使われるさまざまな機器や技術の開発研究のために役立てるために清水建設(株)フロンティア開発室によって作られたものです。
月の砂は「レゴリス」といって、地球上の砂とは異なる性質を持っています。
そのため、アポロ宇宙飛行士もレゴリスの扱いに大変苦労しました。
人工物とはいえ、この月の砂レゴリスは大変貴重なものです。
6月23日(土)まで展示していますので、それまでにぜひご覧になってください。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年6月10日(日) (NO.837)
チコちゃんに叱られる!
NHKで放送されている「チコちゃんに叱られる!」という番組を見たことがありますか。
チコちゃんという5歳の女の子が、大人に素朴な質問を「ねえねえ」と投げかけるのですが、
答えられないと「ボーっと生きてんじゃねーよ!」ときつく叱られるのです。
最近、来館者から「チコちゃんに叱られる!を見たんですけど・・・」という質問が多くなってきました。
たとえば、「山の上の方が太陽に近いのに、なぜ寒いの?」という質問。
理科ハウスでもよく聞かれる質問なのですが、
ちゃんと説明しようとすると、けっこう大変なんですね。
テレビのように限られた時間内での説明には限界があるし、
わかりやすく解説しようとして擬人化したりすると、かえって理解の妨げになることもあります。
でもモヤモヤしたときが、学びのチャンス!
私たちといっしょにチコちゃんごっこをしましょう。
場合によっては、実験で確かめることもできますよ。
また、理科ハウス内の「みんなのぎもん」コーナーには、上記の質問に対する回答があります(気象予報士の山本由佳さんが正確に答えてくださっています)。
こちらもぜひ見てくださいね。
ちなみに・・・私はチコちゃんが大好きです。ああ、チコちゃんに叱られたい!
理科ハウス 山浦安曇
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2018年6月9日(土) (NO.836)
ハニワこうていさんがやってきた!
今日は、はるばる大阪からの来客です!
八尾市立しおんじやま古墳学習館の館長、福田さんです。
福田さんは、はにわや古墳の魅力を伝えるために、世界征服をめざすハニワこうていさんの側近の人として有名です!
2年前、公益財団法人博物館協会発行の『博物館研究』で小さい博物館の特集がありました。
そのときに理科ハウスも寄稿したのですが、福田さんも寄稿しておられました。(2016年7月1日№671の日記参照)
今年の2月には大阪府大東市で行われた小規模ミュージアムネットワーク(小さいとこネット) 主催のサミットがあり、
そこで福田さんとお会いすることができました。
小さいとこネットのおかげで博物館どうしの交流がさかんになっています。
互いに情報交換できて多いに刺激をもらうことができました。
遠いところ来てくださってありがとうございました!
理科ハウス 森裕美子
ハニワこうていさんと側近の人
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2018年5月26日(土) (NO.835)
三浦半島のモリアオガエル
解剖教室でお世話になった三浦半島生物多様性保全の天白さんが、
直径10センチほどもあるメレンゲ状のかたまりをもってきました。
「あ、図鑑で見たことある!」
モリアオガエルの卵塊です!
飼育ケースの中には成体のペアもいました。
あれ?三浦半島にモリアオガエルっていたっけ??
そうなんです。モリアオガエルは、もともと三浦半島には分布していなかったのですが、
近年、半島の各地で発見されているとのこと。
人が遠くから持ってきて、放しているようです。
自治体によっては天然記念物に指定されているモリアオガエルですが、
三浦半島では明らかに外来生物です。
在来の生き物との食べ物をめぐる競合など、生態系に影響を与えるのではないかと心配されています。
アライグマ、ミシシッピアカミミガメのように、取り返しのつかない状況にならなければいいのですが。
しばらく展示していますので、見にきてください。
理科ハウス 山浦安曇
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10年を迎えて
理科ハウスのお誕生日の後にも次々とお祝いの言葉をいただきました。
ありがとうございます!
開館した当初はどうなることかと不安でしたが、みなさんに支えられて10年間も続けることができました!
思い出すと建物を作るときから大変でした。
私が作りたかったのは「科学館」だったのですが、
不動産屋さんや設計士さんや大工さんや近所の人には塾?教室?図書館?カフェ?お店?といろいろ言われて、
説明するのに難儀しました。
個人で科学館を作るなんてありえなーい。
作りたかったのは、今までにない「科学館」でした。
なんとか私達のめざす科学館に向かって進んで行くことができました。
目標は、10年続けること。
今では理科ハウスの存在を認めてくださる方が増え、
小さな科学館の可能性は想像以上に広がったと思います。
最初の目標の10年間は終わりました。
ここで一旦理科ハウスを閉じようと思います。
今年の夏を過ぎた頃までは開館し、その後長いお休みをさせていただきます。
理科ハウスをまだ見ていない方、どうぞお急ぎください。
もし、私達に余力が残っていたらまたお目にかかれる日が来るかもしれません。
まだ使えるフリーパス券を持っておられる方はそのまま大事に持っておいてください。
よろしくお願いいたします。
理科ハウス 森裕美子
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2018年5月16日(水) (NO.833)
10歳になりました
今日は理科ハウス10歳のお誕生日です。
気持ちのいい晴れた日になりました。
雨の日の常連さん(晴れたらテニスをしていらっしゃるので)のYさんがウクレレを持って来られたのでびっくり。
なんと、私達にウクレレの伴奏付きで「ハッピーバースディ」の歌をプレゼント!してくれました。
そして、多額の寄付も。
感激していたら今度は素敵なお花(実は石鹸!)を手にしたMさんが。
そして特別の青いバラを持ってきてくれたWさん。
大好物のお菓子を届けてくれたTさん。
その後もお花が2つも届きました!
そうそう、ご自身のブログで理科ハウスのお誕生日を祝ってくださったKさんも。
何と素敵な日だったことでしょう!
みなさん、お誕生日を覚えていてくださって本当にありがとうございます。
実はお花を匿名で送ってくださった方が・・・。上の画像の中のピンクのフラワーアレンジメントです。
お礼を言いたいので名乗っていただけるとうれしいです。
その方がこの日記を読んでくださっていますように!
皆さまの暖かいお心に感謝しかありません。
理科ハウス 森裕美子
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科学ジャーナリスト賞2018贈呈式
行ってきました、贈呈式!
華やかな会場では、すでに審査員の先生方も揃っておられました。
なんと私の席は白川英樹先生の隣!
席につくと、理科ハウスを審査してくださった関係者の方々が次々にお祝いの言葉をかけてくださいました。
式が始まると5人の受賞者へクリスタルオーナメントが贈られました。
そして審査員による総評とそれぞれの受賞者が選ばれた理由などのお話がありました。
理科ハウスについて話してくださったのは白川先生でした。
「理科ハウスに行ったら、入り口から帰るまで驚きの連続でした」と言っていただきました。
理科ハウスにとっては本当に晴れの舞台となりました。
いままで理科ハウスにかかわってくださったすべての方にお礼が言いたいです。
本当にありがとうございました!
日本科学技術ジャーナリスト会議の皆様、心より感謝申し上げます。
理科ハウス 森裕美子
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2018年5月13日(日) (NO.831)
小6以上対象 DNAの謎にせまる
DNAって何?
デオキシリボ核酸。
とても言いにくいですね。
生きものがみんな持っているDNAについてちょっと知ってみる2時間でした。
まずは自分の細胞を見るところから。
丸い核がはっきり見えました!
次はDNAを取り出す実験。
バナナ班とブロッコリー班に分かれて行いました。
ブロッコリー斑はやや苦戦しましたが、時間が経つと見えるようになっていました。
その次にはDNAストラップ作り。
これを作るには4つの塩基(アデニン、グアニン、シトシン、チミン)の並び方の特徴を知っていなければなりません。
ここがDNAのキモ。
小さなビーズをつなぎ合わせて完成!
2本のひもで作るDNAストラップも作りました。
今話題の環境DNAについても話したところ、興味を持った中学生もいました。
先日の「電気回路工作」のときもそうでしたが、
少人数&学年限定で行うワークショップは、参加者にていねいに対応できるので、これからも計画していこうと思っています。
これやって!などのリクエストがあればぜひ教えてください。
理科ハウス 森裕美子
エタノールを注いで静かに待つと、みごとにDNAが姿を現しました!
塩基配列をちゃんと合わせて、右らせんにして、素敵なストラップができました!
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2018年5月6日(日) (NO.830)
小4対象 電気の回路工作
小学4年生対象で「電気の回路工作」のワークショップを行いました。
参加者をあえて少人数にして、ゆったりと楽しみました。
LEDと乾電池、導線だけを使った最も簡単な回路を作ります。
組み立てるとクイズロボットができあがり、クイズに正解するとLEDが光るしくみ。
クイズは紙に書いて差し込む方式なのでいろいろ変えることができます。
これは実験名人の科学家楽狂こと村田直之さんから教えてもらったものを、理科ハウス風にアレンジしたものです。
4年生ならきっと簡単かな、と思いきや・・・
「忘れちゃったー」
「豆電球じゃないからわかんない」
「(導線の被膜が) はがれないよー」と苦戦の連続!
うっかりショート回路を作ってしまい「アチチ」となってしまったり。
まだまだ回路には慣れていない様子。
理科ハウスの体験展示でもショート回路を作ってしまうケースが多発します。
電池の取り扱いにはくれぐれも注意したいものです。
それでもなんとか素敵なロボットが完成しました。
クイズもそれぞれが工夫して考えました。
きっとお家の人をびっくりさせることができたと思います。
理科ハウス 森裕美子
「どうやるんだっけ???」 基本的なところこそていねいに
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2018年5月3日(木) (NO.829)
大学生から小学生へ
今春、志望大学(学部は海洋生命系)に入学したMちゃんがやってきました。
大学での授業の様子を報告しにきてくれたのです。
海洋系は、もともと釣りが好きな学生が多いとか、実験が厳しいとか、男子が圧倒的に多いとか・・・。
とーっても楽しそうな大学生活です。
それをそばでじっと聞いていた小5のSくん。
どんな大学なの? その大学にいくためにはどの高校に行けばいいの?と興味津々の様子。
実はSくんは、魚に詳しい釣り少年なんです。
Mちゃんが海の生きものに興味をもったのが小3ぐらいだというから、Sくんが昔の自分のように思えたのでしょう、
これからの勉強方法やチャンスのつかみ方などをアドバイスしていました。
「夢はかなうよ! 生物はもちろんだけど、数学も化学も捨てないで勉強してね」とMちゃん。
Sくんは、まるで水を注入されたようにシャキン!と胸をはり、目を輝かせました。
かつてMちゃんも、理科ハウスでたくさんの研究者や先生方と出会い、同じような言葉をかけてもらっていたなあ。
こうやって目の前でつながっていくのを見て、
理科ハウスは「科学館」だけど、それに加えて、(しかるべきときにしかるべき人に)出会う場所に進化しているのかも・・・と思いました。
これも10年続けてきて実感できる、とてもうれしいことのひとつです。
理科ハウス 山浦安曇
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科学ジャーナリスト賞特別賞を受賞!
日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ)が毎年選んでいる「科学ジャーナリスト賞」の発表が、本日ありました。
なんと、理科ハウスが特別賞に選ばれました!
受賞理由は
『「身近な科学館」を目指した設立趣旨と地域コミュニティから親しまれている活動ぶりが総合的に評価された』とのこと。
5月10日に贈呈式がプレスセンタービルで行われることになっています。
他に受賞されるのは次の通りです。
科学ジャーナリスト大賞
新聞報道:信濃毎日新聞社の「つながりなおす 依存症社会」という連載
科学ジャーナリスト賞 3件
書籍:「おクジラさま ふたつの正義の物語」(集英社)
書籍:「我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な『人類』たち」(講談社)
映像: NHKの番組クローズアップ現代+「中国“再エネ”が日本を飲み込む!?」
理科ハウスは5月16日に10周年を迎えます。
この記念すべき節目の年にこんな素敵な評価をいただけることになって本当にうれしいです。
これを励みにさらなる目標に向かって進んでいきたいと思います。
皆様に引き続き応援していただけますよう、よろしくお願いいたします。
理科ハウス 森裕美子
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2018年4月21日(土) (NO.827)
食虫植物花盛り
理科ハウスでひそかな人気ものになっているのが「食虫植物」。
ムシトリスミレやハエトリグサ、サラセニアなどを昨年の夏から育てているのですが、冬を無事に乗り越え、この4月になって次々と花をつけはじめました。
そのなんと可憐なことか!
虫食いのイメージとは真逆のかわいらしさです。
こんなに元気に成長したのは、よく理科ハウスにきてくださるKさんのおかげ。
Kさんは、とても食虫植物に詳しく、手入れや冬越しの仕方などを指導してくださったのです。
理科ハウスではどうしてもみんなが触っちゃうので
植物にとってはストレスの多い環境なのですが、
もともと栄養が少ない土地に生育している植物だからか、けっこうがんばってくれています。
食虫植物は観察すればするほど、ヘンなしくみがいっぱい。
たとえば花は本来、虫たちに受粉を助けてもらうために咲きますが、
食虫植物の場合は、受粉に来た虫をうっかり捕まえないように、捕虫器官から離れたところに咲かせているところとか。
おもしろいですね!
そして、とうとうサラセニア(筒状の葉に虫を誘ってとらえるタイプ)のつぼみができました。
もう2、3日で開くでしょう。どんな花が咲くかとても楽しみ!
どうぞ見にきてくださいね。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年4月13日(金) (NO.826)
昼と夜展 見たことあるかなアンケート集計結果発表!
プラネタリウムは夜の観察。じゃあ、昼の観察もやっちゃお!
てなノリで企画した「昼と夜展」。
24時間ふしぎだらけということで、内容盛りだくさんの企画展になりました。
その中でみなさんに伺ったのが「見たことあるかな?アンケート」。
このアンケートの、左半分は普段起きているんだけど意識しなければ出会えない現象、
右半分は、自分から調べて見に行かなければ出会えない現象です。
その集計結果を発表いたします!(サンプル数176 来館者の一部に伺いました)
1位 ひこうき雲 168
2位 虹 165
3位 雷 160
4位 霜柱 155
5位 にゅうどう雲 145
6位 朝日 138
7位 うろこ雲 128
8位 月食 124
9位 流れ星 121
10位 日食 120
11位 上弦の月 115
12位 すじ雲 113
13位 下弦の月 111
14位 蜃気楼 53
15位 ISS 51
16位 彩雲 36
17位 ダイヤモンド富士 30
18位 竜巻 15
19位 オーロラ 9
20位 パール富士 8
予想通り、ひこうき雲が堂々の1位!
そして、すじ雲、うろこ雲、にゅうどう雲は、比較的区別しやすい雲ですが、「どんな雲かわからない」という人がかなりいました。
目にはしているけど、雲の名前までは意識して見ていないということでしょうか。
月食は、1月31日に皆既月食があったばかりなので、多くの方が見ていました。
それ以上に見る機会が多いはずなのに、〇がつかないのが「上弦の月」と「下弦の月」。
その理由は、上弦か下弦か見分けがつかないということでした。
普段起きているんだけど、意識していないと出会えない現象のうち、一番〇がつかなかったのが「彩雲」(16位)でした。
そして、一度でいいから見てみたい現象のトップも「彩雲」でした。
気象予報士の山本由佳さんによれば、
彩雲は太陽の近くの雲にでるので、慣れてくると見れますよ、とのこと。
画像で見る彩雲は、色調整してあるのもあってかなりカラフルですが、実際に見る彩雲は薄いです。
そして、たった168人分の8人しか見ていないレアな現象は、なんと「パール富士」でした。
10位は、外国に行かなければ見れない「オーロラ」かと予想していたので、びっくりです。
オーロラツアーに行ったのではなく、たまたま飛行機から見たという人が何人かいらっしゃったのです。
ヨーロッパと日本を結ぶ直行便だと北極圏を通るので(しかも雲の上を飛ぶので)、オーロラが見える可能性が高いんだそうです。
ダイヤモンド富士やパール富士は確かに、決まった範囲の決まった時期、そして天気が良くないと見れない現象なので、ハードルが高いですね。
その両方を「見た」人は、静岡県出身の方でした!さすがです!
今回のアンケートでわかったこと。
子どもはまだ体験が少ないので、〇をたくさんつけることができません。
でも、キャンプや旅行にでかける機会の多い家庭では、子どももたくさんの現象を見ていました。
「虹をみたのはどこだっけ?」「八ヶ岳に行ったときだよ」などと思い出にひたりながら、アンケートに〇をしている親子の姿、とてもほほえましかったです。
昼と夜展では、アンケートを見ながら、
ひとりひとりの体験に合わせて、ISSやダイヤモンド&パール富士の見方を紹介したり、彩雲、虹、竜巻、雲、雷、オーロラ、台風などの実験をしたりしました。
私たちもみなさんの体験を聞くことで、多くの事例を知ることになり、気象現象に関する理解が深まりました。
引き続き、みなさんの「ほんもの見たよ」体験談をきかせてください。
「〇〇映え」の画像も大歓迎!
理科ハウス 山浦安曇
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2018年4月9日(月) (NO.825)
2018年プラネタリウム終了
今年のプラネタリウムもたくさんの方に見ていただくことができました。
毎週、テーマを替えてお話をしたのですが、
今年は時事ニュースをできるだけ取り入れてみました。
チバニアンと北極星の関係、
今年の夏に火星が大接近、
90億光年先の星が見つかったニュース、などなど。
国立天文台が無料で提供しているアプリMITAKAも大活躍しました。
プラネタリウムにはまって全部のお話を聞いてくれたご家族もありました。
ドームの中が熱気で暑くなることもありました。
全員が寝っ転がって見たときもありました。
いよいよドームを解体する日がやってきました。
なんかちょっと寂しい。
いやいや、春に向けて新しい展示をがんばるぞ!
楽しみにしていてください。
理科ハウス 森裕美子
座布団のあるプラネタリウム。世界でここだけ!
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2018年4月3日(火) (NO.824)
ほんもののオーロラ体験談
春休みで理科ハウスは毎日が日曜日のようなにぎわいです。
そんなさなか、どういうわけか静かな日が一日ありました。
その日に訪れた方は、はるばる島根県からいらっしゃった出雲科学館の早川由紀子さん。
いつものように「見たことあるかなアンケート」(日記No.817)に記入していただいたところ、
「オーロラ」の項目に〇印がついているではありませんか!
これまでのアンケートでオーロラに〇をするのは、めったにいないので、
すかさず「えっ!どちらでご覧になったんですか?」と伺いました。
「実は私、南極観測隊員だったんです」と早川さん。
「えーっ、すごーい!すごすぎる・・・」
「やっててよかった〇〇式」じゃないけど、「やっててよかった昼と夜展」。
とうとう超レアな体験をした人が現れました!
早川さんは、南極での生活のこと、気象のこと、体の変化のことなど、興味深いお話をたくさんしてくれました。
はじめて耳にするエピソードの数々! 直接聞けるって、なんて楽しいんでしょう。
「オーロラ実験」のときには、ドームの中で南極で見たオーロラのお話をしてくださいました。
人間の目は薄暗いところでは色の識別がし難いので、肉眼では白っぽく見えてしまうそうです。
そうだったんだ!
早川さんは、南極だけでなくミクロネシア連邦周辺まで海洋観測船に乗船したことがあるとのことで、低緯度地域で見た変わった形の虹の話も聞くことができました。
北半球にある日本からでは、自然現象のほんの一部しか観察できないんだ! ということが、よーくわかりました。
たまたま居合わせた方は、貴重な話を聞けてラッキーでしたね。
早川さんのおかげで、地球をぐるっと回ったような気分です。
どうぞ、これからもたくさんの方にこの貴重な体験を伝えてください。
本当にありがとうございました!
理科ハウス 山浦安曇
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2018年3月29日(木) (NO.823)
進学&就職おめでとう!
「〇〇中学に合格しました!」
「〇〇高校に行くことになったよ!」
受験を乗り越えた子たちが次々と報告に来てくれます。
「試験中に、理科ハウスでやった実験を思い出したんです」という中学生、嬉しいですね。
中には「理科ハウスに展示してある〇〇が問題にでたよ!」なんていびっくりするような報告も!
小学生や中学生だけではありません。
推薦で大学が決まった高校生や、就職先を報告に来てくれる大学生も、いい笑顔で報告に来てくれます。
理科ハウスが生まれて10年。
みなさんの成長とともに、理科ハウスをやってこられたことに感動を覚えます。
部活で忙しいとき、受験で不安なとき、その都度理科ハウスに立ち寄っておしゃべりしにきてくれたMちゃん。
就活で悩みながら、自分の夢を語ってくれたKさん。
心のよりどころとして、理科ハウスがお役にたてたなら、こんなうれしいことはありません。
新しいステージに進んでも、理科ハウスに遊びにきてくださいね。
そして、今度はみなさんが学んだことを、私たちに教えてください。
みんな、おめでとう!
理科ハウス 山浦安曇
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2018年3月25日(日) (NO.822)
かわいじゅんこさん スペシャルトーク 2回目
今日はかわいじゅんこさんのスペシャルトーク二日目です。
前回に続き、2回目も満席です。
初めてドームに入る人は、入り口にまずびっくり。
「えー!? ここから入るのー?」
入り口は机の下をくぐるのです。
ドームに入ってしまえばそこは別世界。
満天の星の下で、かわいさんが星の見方を教えてくれます。
会話を楽しみながらのライブ解説はやっぱりいいよねー。
かわいさんは、たったひとりのプラネタリウムプランナー。
ひとりでも多くの人に星を見てもらおうと、どこにでも出かけて行って星の見方を紹介しています。
移動式のプラネタリウムはもちろん、望遠鏡の作り方を教えてくれたり、
お食事しながら本物の星を見る会を催したり、
星にまつわるブックトークをやったりとアイデア盛りだくさん。
もっともっと星を見たいよーという人は、ぜひぜひかわいじゅんこさんのフェィスブックやウェブサイト「宙(そら)の学校」をチェックしておくといいよー。
じゅんこさん、二日間ありがとうございました!
また、来てねー。
理科ハウス 森裕美子
トークが終わったあとも、かわいさんを囲んで星談義でもりあがるの図
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サイエンスレクチャー「ソラノミカタ」 by 気象予報士 山本由佳さん
見てください! この雲空!
雲の観察会は、2017年11月5日の「空の学校」で行う予定だったのですが、
あいにく、当日はどピーカン。
そこでリベンジ企画したのが今回のサイエンスレクチャー「ソラノミカタ」です。
案内役は、気象予報士の山本由佳さん。
山本さんは気象と防災についての活動を行っている(一社)日本気象予報士会サニーエンジェルスの代表でもあります。
さっそく山本さんといっしょに近くの公園に行き、360度ぐるりと見渡せる丘にのぼって空を見上げると、
この日にあわせたかのように、いろいろな雲が姿を現してくれました。
巻雲、積雲、巻層雲・・・そして遠くの方には雄大積雲も!
あの雲の下では雨が降っているのかな?
そこで、スマホを取り出し「雨雲レーダー」を見て見ると、千葉沖にバッチリ雨雲が!
雲ってけっこう遠くまで見えているんですね。びっくり!
頻繁に上空を飛び交う飛行機。
飛行機雲が出ているのと
出ていないのがある!
これはいったいどういうわけ?
飛行機が飛んでいるところの湿度が高いと雲ができやすく、乾燥しているとできないんですよ、と山本さん。
これまで平面的にしか見えていなかった空が、だんだん立体的に見えてきました。
雲の動きから、上空の風の流れもわかりますね。
丘には日時計が設置されています。
「しんちょうにあわせてじかんがわかるよ」とかいてあります。
自分の身長の書いてある場所に立てば、影の先が現在の時刻をさしてくれるはず...。
あれれ? 立つ場所によって時間が変わっちゃう。
どうすれば、ちゃんとした日時計になるのかをみんなで考えました。
みなさんの学校にもし日時計があったらあっているかどうか一度調べてみるといいですよ。
理科ハウスに戻り、今見た空を天気図や衛星画像で確かめました。
上空の大気の状態を記録した「エマグラム」という図を見ると、下層に湿ったところ、上層に乾燥したところがありました。
なるほど! 飛行機が飛んだ高度が違っていたんですね。なっとくです。
天気図では、関東地域は高気圧に覆われているのに、雲がたくさんでているわけは・・・
山本さんが「お天気お姉さん」のように解説してくれました。
かっこいいなあ!
さて、いよいよ雪の結晶づくりです。
雪の結晶と言えば中谷宇吉郎先生。
中谷先生は、雪が地上にたどりつくまでの水蒸気と気温の変化と結晶の形との関係を、人工雪の実験で確かめたことで有名です。
その人工雪をペットボトルの中で作ってみました。
湿度高め、温度高め、さてどんな結晶ができるでしょうか。
おお、ちゃんと枝がのびて樹枝状の結晶ができました。理論通りです!
3チームのうち、1チームは1㎝も枝を伸ばすことができました。すごーい!
さて、雪を見たあとのおやつは、やっぱりコレ。
「雪〇だいふく」です。
ダイヤモンドダストや彩雲を作る実験も行いました。
「うわーっ!キレイ」 テンションあがりまくりです。
レクチャーの様子をJCOM湘南が取材をしてくれました。
放送は、28日からのデイリーニュースの中で放送されるそうです。
山本由佳さん、空の見方&楽しみ方を教えてくださり、ありがとうございました。
明日はどんな雲が見れるかな?
みなさんも理科ハウスの「もくもくカレンダー」に雲シールを貼ってみてください。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年3月22日(木) (NO.820)
星のお兄さん登場!
昨日は、朝から降っていた雨が雪に変わり、桜が咲いているにもかかわらずすっかり寒い一日になってしまいました。
そんな中、突然現れたのが星のお兄さん、河野さんです!
河野さんは専門が電波天文学で、4年前理科ハウスで学芸員実習を行った、いわば理科ハウスの卒業生。
その後も、野辺山天文台やチリのアルマ望遠鏡などで研究を重ねてきました。
みなさん、やったことあるかな?「星の一生絵巻物」!
これは、実習時代の河野さんの作品なんですよ。
今や理科ハウスの宝物です。
早速、河野さんにもプラネタリウムドームに入ってもらい、現在携わっている研究(FUJINプロジェクト)のお話をしてもらいました。
「どんな研究をやってるんですか」
「天の川の中の星が生まれるところを研究しています」
「星雲がじゃまになって見えないんじゃないですか」
「それが電波望遠鏡なら見ることができます。難しいのは距離を測ることです」
研究している電波望遠鏡のことや、超新星爆発の現象について、次々と質問に答えてくれました。
野辺山天文台で行われている「FUJINプロジェクト」は、こちら。
悪天候の中、来館してくださった方は本当にラッキーでしたね!
「理科ハウスって天気の悪いときに、おもしろいことが起きるんだね」と、
雪の中、足を運んでくださった来館者。
そうなんですよ! いつ何が起きるかわからないのが理科ハウス。
実習生のみなさんも、時間があったら遊びにきてね。
「おかえり~!」と待ってますよ。
理科ハウス 森裕美子 山浦安曇
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2018年3月21日(水) (NO.819)
卒業おめでとう!
昨日は逗子市内の市立小学校の卒業式の日でした。
こんな日は子どもたちやご家族もお別れ会とかで忙しいだろうなあ...と思っていました。
ところが、卒業生がぞろぞろやってきました!
一生に一度の大事な日に、みんなで集まって理科ハウスで過ごすなんて、なんて素敵なんでしょう。
うれしくなって、卒業祝いに「光るオーロラの実験」をやっちゃいました!
電子レンジの中で、鮮やかに輝く光が、みんなの笑顔を照らし出しました。
みんな卒業おめでとう!
理科はこれからもっとおもしろくなるよ。
中学になっても遊びに来てね。
待ってるよー。
理科ハウス 森裕美子
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かわいじゅんこさん スペシャル星空トーク
今年も、「宙の学校校長・プラネタリウムプランナー」のかわいじゅんこさんが理科ハウスにやってきました!
普段のプラネタリウムは、高学年以上を対象にしているのですが、
今日は特別に小さいお子さんもドームに入れるとあって、たくさんの親子が訪れました。
「真っ暗になるよ~。3,2,1、ハイ目をあけて~」
「わあーっ!」
歓喜の声がドームに響き渡ります。
投影機の他にも星座のスライドも使って、楽しい映像のオンパレード。
クイズも織り交ぜて、子どもたちの興味をぐんぐんひきつけて飽きさせないところは、さすが「宙の学校校長」です!
なんといっても、かわいさんと子どもたちのやりとりがめちゃめちゃ楽しい!
こんなふうに解説者に直接話しかけられるプラネタリウムは、小さいドームだからこそ。
小さいお子さん向けのプラネタリウムはあと25日(日)のみ。
すでに予約で満席ですが、空席がでたときは当日でも参加できますから、
遠慮なくお問合せください。
大人向けのお話もしてくださいます。
かわいじゅんこさん、ありがとうございました!
理科ハウス 山浦安曇
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みたことあるかなアンケート
『昼と夜展』、折り返し地点を過ぎました。
来館した方に次のようなアンケートをとっています。
「虹、どこでみたんですか?」 「この間の月食、見ましたよ!」などなど
情報交換の場になって、とても楽しいです。
テレビや図鑑で見たことはあっても、それは体験にはなりません。
やはり自分の目で見てこそ、人に語れるものとなります。
プラネタリウムも同様。
仮想の星空で位置を確認したあとは、実際の空を見上げてほしいですね。
このアンケートの、左半分は普段起きているんだけど意識しなければ出会えない現象、
右半分は、自分から調べて見に行かなければ出会えない現象です。
〇をつけたあとで、ご自身が普段どのぐらい自然を意識しているかがわかります。
〇が少なくても大丈夫!
むしろ、見たいものがはっきりして人生の楽しみが増えるから!
このリストにのっていないレアな現象を見た方、ぜひ体験談も聞かせてください。
このアンケートは企画展終了後に集計するつもりです。
さて、みたことあるある1位はなんでしょうか。お楽しみに。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年3月6日(火) (NO.816)
だれかに話したくなる体験
またまたプラネタリウムの話題です。
今週のテーマは「太陽から見た月の動き」です。
内容はいろいろなネタを用意しているのですが時間の関係で、なかなか全部はお伝えすることができていません。
どうすればもっと伝えられるのかなあとか悩んでいたときです。
Tさんから「パール富士をいっしょに観ませんか」と誘っていただいたのです。
3日の早朝の6時40分頃。
富士山の上に沈みかけの満月がちょこんとのっかりました。
どんどん沈んであっというまに月は見えなくなってしまいました。
これこれ! やっぱり本物を見るっていうのはいいですね。
がぜん話をする元気がわきました。
パール富士を見たエピソードも入れて。
4月になったら沈む前の太陽が富士山の上にのっかる、ダイヤモンド富士も見られるそうですよ。
あなたも誰かといっしょに見に行ってみませんか。
理科ハウス 森裕美子
このあと、月は富士山の真上にのりました
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2018年2月27日(火) (NO.815)
昼と夜展 消しゴムはんこ
理科ハウス名物になりつつある「企画展消しゴムはんこ」。
今回も、消しゴムはんこ作家のK氏より「昼と夜展はんこ」が届きました。
ひとつは、昼と夜のデザイン。もうひとつは、プラネタリウム。
さらに、天気図です。
なにがすごいって、色を変えたり、グラデーションをつけたりすると、オリジナルの版が押せること!
(上)地図と等圧線の重ね押しで、冬型の天気図。
(左下)夜と昼を色を変えてポン!
(右下)プラネタリウムには、ホワイトで星座も書き込めます!
ぜひご来館記念にノートや手帳にポンポン押していってください。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年2月26日(月) (NO.814)
霜柱をつくろう!
今年は冷え込む日が多く、例年よりも霜柱をよく見かけました。
見つけると、思わずバリバリと踏んでしまいたくなりますね。
でもよく観察すると、霜柱ができている地面とできていない地面があります。
何が違うのでしょうか。
この謎を解明すべく、霜柱実験をしてみました。
これらの土の中で、霜柱ができたものはどれでしょう。
霜柱はどんなところにできていたか思い出してもらって、みなさんに予想してもらっています。
土曜日と日曜日には、霜柱をつくるワークショップも行っています。
カップの中に土を入れ、水を入れて冷凍庫に1時間入れておきます。
入れる土の種類と水の量を調整するのがポイント。
これまで6人挑戦して、霜柱がちゃんとできたのは1人だけ。
霜柱ってとても繊細なんです。
土日の13:30ごろからやっていますので、やりたい人は早めにきてくださいね。
先着4名までです。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年2月25日(日) (NO.813)
見上げれば不思議がいっぱい
みなさんは明日の天気が気になりますか?
空を見上げることはありますか。
夕日や虹を見たり写真にとったりするこはあっても、「その現象がどうして起こるのか」については、あまり気にしないのではないでしょうか。
理科ハウスの「みんなのぎもん」でも、気象に関する質問は「宇宙」や「生物」に比べて多くはありません。
むしろ少ない方でした。
でも、「雲の観察」を初めてから、気象に関する質問がぐーんと増えたのです。
それは、みなさんが「意識して」空を見上げるようになったから。
「そういえば、今日の雲は昨日とちがう」
「さっきまで見えていた雲はどこにいったの!」
「飛行機雲にもいろいろなものがある!」
など、あふれるように疑問がわいてきます。
『昼と夜展』 昼部門では、みなさんのそんな気づきに応えようと
実験をしながら、その現象がどうしておこるのかを紹介しています。
1回では全部を実験しきれません。
何回でも足を運んでいただきたいと思います。
対象は小5以上です(内容は中学理科以上です)。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年2月24日(土) (NO.812)
昼と夜展
今月からスタートした「昼と夜展」。
「24時間不思議だらけ」をコンセプトに、昼部門は「気象」を、夜部門は「天文」をテーマにした企画展を行っています。
「昼」の会場の2階には、空気、雲、光、水、雨、太陽、風、雷、気圧、台風、竜巻の11の自然現象を扱った体験展示がずらりと並んでいます。
「どうして台風は左回転なのかな?」「雲は何でできているんだろう?」と思ったら、遠慮なく声をかけてくださいね。
その一言から、実験が始まります。
3月24日には、気象予報士の山本由佳さんといっしょに雲の観察会を行います。
明日から申し込みを開始しますので、ぜひご参加ください。
そして夜部門は、もちろん「プラネタリウム」です!
星の解説は毎週テーマを替えてお話しています。
明日からは「星座のかたち」についてお話します。
プラネタリウムのお話が終わった後にも、残っていろいろ質問してくださる方がいるのがとてもうれしいです。
みんながどんなことを疑問に思っているのかすごく知りたいです。
3月18日と25日にはゲストスピーカーとして、かわいじゅんこさんが来てくれますよ。
残席わずかなので、まだ申し込みをしていない人はお早めにどうぞ。
理科ハウス 森裕美子 山浦安曇
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2018年2月12日(日) (NO.811)
古在先生と板倉先生を偲んで
今日の朝日新聞に載っていた訃報に目が釘付けになってしまいました。
古在由秀先生(天文学者、初代天文台台長)が5日に亡くなられていたとは。
7日には板倉聖宜先生(教育学者、仮説実験授業を提唱)が亡くなられて寂しい気持ちになっていたのに。
古在先生は2014年1月19日に理科ハウスに来られました。
平成基礎科学財団の審査員として現地調査のためお忍びでいらしたのです。
私はちょうど難病治療のため入院中でしたが、
病院から外出許可をもらって、理科ハウスに戻り先生を待ちました。
古在先生は気さくにお話してくださって、
理科ハウスでの科学コミュニケーションをとても楽しんでくださいました。
有名な科学者達の写真パネルを使って子どもたちと話していたところに、
先生がホーキングの写真を指差して、「この人には会ったことがあるよ」と言ったので、みんなでびっくり仰天!!
思わず先生の正体がばれるところでした。
他にも子どもたちと一緒に実験を楽しんでくださいました。
小柴賞の二次審査を通過できたのは、古在先生のおかげに違いありません。
帰られた後に、古在先生が世界的に超有名な方と知って山浦と二人で冷や汗をかきました。
2014年の小柴賞の当日には古在先生にお会いすることができず、お礼を言えないままでいました。
昨年の春には平成基礎科学財団が解散されるとの話を聞いて、
これはお目にかかれる最後のチャンスかもと思い、古在先生に会いにいきました。
そのときは車椅子には乗っておられたもののお元気なご様子でした。
亡くなられたと知って残念な気持ちでいっぱいです。
板倉先生は理科教育ではとても知られた方です。
私も何度かお会いしたことがあります。
はじめてお会いしたのはもう20年以上前です。仮説社に行きました。
石原純の『子供の実験室』を再販することについて先生の意見を伺いたかったのです。
お忙しい中たくさんのことを教えていただきました。
板倉先生から影響を受けた人の数は計り知れないくらいです。
おふたりともたくさんの本を書いておられます。
理科ハウスにもたくさん置いてあるのでぜひ見に来てください。
おふたりのご冥福をお祈りいたします。
理科ハウス 森裕美子
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2018年2月4日(日) (NO.810)
持ち込み実験大歓迎!
「昼と夜展」はじまりましたー!
24時間ふしぎだらけ、ということで、昼は気象、夜は天体をどっぷり楽しむ企画が満載です。
プラネタリウムを毎年楽しみにしてくださっているご家族も来てくれて、
うれしい開幕となりました。
そんな中、材料持参で実験をしている中学生ひとり。
中学生「重しになるもの貸してください」。
館長「何の実験するん?」
中「ボタン電池で肉が融けるって聞いたから、やってみようと思って」
館「ほー」
中「ほら、もう融けてますよ。
肉は泡を出して暗緑色に変色していました。
幼い子どもがボタン電池をまちがって飲み込んだら大変なことになる。
小さなお子さんのいるご家庭ではご注意を!
「YouTubeで見た」とのことですが、実際に自分でやってみようとする姿に感心しました。
企画展でも、たくさんの実験を用意しています。
あなたの手で実験してあなたの目で確かめて納得してください!
理科ハウス 森裕美子
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2018年1月28日(月) (NO.809)
皆既月食を観よう!
次の企画展「昼と夜展」に向けて準備に追われています。
今月の31日の夜に皆既月食があるのは、ニュースなどで聞いてご存知かと思います。
見どころは部分月食の時に月の上にかかる影の形と大きさです。
そしてもうひとつ、皆既月食になったときの月の色です。
よ~く見てくださいね。
2月3日から始まるプラネタリウムでは週毎にテーマを決めてお話しています。
最初のお話のテーマはもちろん「日食と月食」です。
みなさんの皆既月食ウォッチングの報告を楽しみにしていますよー。
理科ハウス 森裕美子
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2018年1月21日(日) (NO.808)
サイエンスレクチャー 量子論超入門「光子の裁判を読み解きながら」
by 山本明利先生
今日のレクチャーには宿題がついていました。
朝永振一郎先生の『光子の裁判』を読んでくること。
ほとんどの参加者がこれを読んできていたのには、宿題を出した山本先生もびっくり!
逗子の図書館にはこの話が載っている本は何冊かあったはずですが、
すべて貸出中で、朝永先生がにわかブームになっていたようです。
山本先生の講義は『光子の裁判』の復習から。
みんな同じものを読んできているにもかかわらず、
「へえー、そういう意味だったのかー」という声があちこちからあがりました。
途中でナイスな質問、「光はまっすぐ進んでるんじゃないんでしょうか?」 に
は、「マクロではまっすぐに見えますが、ミクロの世界ではそうではない」との回答。
裁判の判決も気になります。
『光子の裁判』はたとえ話なんだけど、山本先生はこれを実際に実験で見せてくれました。
シングルスリットとダブルスリットの実験です。
各自、自分の髪の毛を抜いてスリットの間に張り渡し、ダブルスリットの完成です。
確かにすごーい細いスリットを通ってきたのに、光が横にビローンと伸びてる。
しかも縞々。
他にもいくつかの実験を見せてくれた先生。
手際の良さがすごくて、長年物理の授業をしてこられた技に魅せられました。
実際の生活の中にもよーく観察すると、量子の世界を垣間見ることができるよ、という先生のメッセージがちゃんと伝わりました。
質問しにくいテーマだったのにもかかわらず次々と出る参加者からの疑問。
関心の高さの表れでした。
山本先生、本当にありがとうございました。
今回のおやつは、シュレーディンガーの猫。
袋を開けるまでは、中の猫が生きているのか死んでいるのかわかりません。
袋を開けると、どちらか決まってしまいます。
実はウラオモテになって「重ね合わせ」てあるんです!
今回もベイビーズブレスさんの力作です!
こちらは、量子論の父 プランクと「りょうし」の消しゴムはんこ。Kさんの作品です。
みんな参加記念にいろんなところに押していきました。
ベイビーズブレスさん、Kさん、素晴らしい作品をありがとうございました。
理科ハウス 森裕美子
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2018年1月15日(月) (NO.807)
後藤道夫先生 安らかに
たくさんいただいたお正月の便りの中に悲しい知らせがありました。
昨年12月22日に後藤道夫先生が亡くなられたと。
後藤先生からは毎年年賀状をいただいていたのです。
理科実験を長くやっている人なら後藤先生のことを知らない人はいないほど有名な先生です。
『子どもにウケる科学手品77』(講談社)の著者であり、青少年の科学の祭典を始められた方です。
理科ハウスによく来ていた人なら、一階に共振ブランコがあったのを覚えているでしょうか。
あの共振ブランコは後藤先生が橋本静代先生といっしょに考案されたものです。
私達は、2008年に理科ハウスを始める前にあちこちの科学館をめぐりましたが、
そのうちのひとつに、飯田市にある「かざこし子どもの森公園」がありました。
飯田市は後藤先生の故郷で、先生はこの公園内の多目的館で「理科実験ミュージアム」を立ち上げておられました。
私達が行った時には、大きなドラム缶をつぶす実験を見せてもらいました。
すごい迫力でした。
館内にはいろいろな実験道具がケースごとにまとめられていて、スタッフの方がすぐにできるようになっていました。
後藤先生の熱意に触れることができて、気持ちが高ぶった記憶があります。
長く科学教育に尽力されてこられ、多くの方に影響を与えてくださいました。
理科ハウスを見ていただくことはできなかったのですが、きっとどこかから見ていてくださるでしょう。
ご冥福をお祈りいたします。
理科ハウス 森裕美子
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2018年1月13日(土) (NO.806)
楽しい野鳥観察
理科ハウスのすぐ近くにある「池子の森自然公園」。
理科ハウスでは2016年3月の開園以来、ずっと野鳥観察を続け、
池子の森自然情報コーナーで、「毎週、どこでどんな鳥が見られたか」のデータを公開しています。
冬は木々の葉が落葉し、枝の間を行き来する野鳥の姿が見やすくなるので、野鳥観察におすすめの時期。
先日もカラスザンショウの高い枝で、メジロやシジュウカラが、実をついばんでいるところを見ることができました。
野鳥観察のときに気を付けているのは、近づきすぎないこと。
池子の森には7つの谷戸があり、どの谷戸でも野鳥がにぎやかに歌っているのですが、
ズカズカと足を踏み入れると、鳥は人間の存在に気づき、さっと逃げていってしまうのです。
谷戸に入る前に、一度立ち止まって様子を伺ってみましょう。
野鳥に出会うためには、野生の生きものの住処におじゃまする感覚を持ちたいもの。
とくに池子の森の野鳥は、人慣れしていなくてとても臆病です。
「近づきすぎず」のルールを守れば、野鳥は本来の自然の姿を見せてくれるはず。
いつも理科ハウスにたくさんの自然情報を寄せてくれる田中和徳さんから、早速素晴らしい画像をご提供いただきました。
テーマは「痕跡」。
生きものの息吹が感じられる田中さんならではのショット。
ぜひ見にきてください。
自然観察が何倍も楽しくなりますよ!
理科ハウス 山浦安曇
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2018年1月8日(月) (NO.805)
2018年 初日を迎えて
いよいよ2018年が始まりました。
今年で、理科ハウスは11年目に突入します。
仕切り直しの年になるでしょう。
より充実した科学館活動を行っていきますので、よろしくお願いいたします
さて、初日は1月7日でした。
お正月らしい科学遊びを新しく作って、2018年初めてのご来館をお待ちしていました。
なんと、1時間ほどで理科ハウスは満員御礼!
ありがとうございます!
お帰りの際に「あー、楽しかった」と言ってくださる方がいらして、今年もいい年になりそうな予感!
8日は月曜日でしたが、祝日だったので思い切って開館しちゃいました。
両日とも別メニューで実験ショーも行い、にぎやかな2018年のスタートとなりました。
理科ハウス 山浦安曇
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2018年1月1日(月) (NO.804)
あけましておめでとうございます